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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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 プロフィール 
HN:
流れ星
性別:
女性
職業:
アルバイト
趣味:
読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

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733冊目!

(集英社新書)

2018年の出版当時、新聞の新刊広告を目にして、衝撃的なタイトルに目を奪われました。まだ私も「普通のケータイ(ガラケー)で十分」と思っていた頃で、便利だからという理由だけで機種変更する気もなく、悪影響を気にして食わず嫌いな姿勢でいました。

ガラケーのサービス終了が近づき、コロナ禍で非接触やデジタルのメリットを痛感したというのもあり、今から4年くらい前に私はスマホに乗り換えました。思ったよりも操作手順が複雑でなかったのと、「1つのアプリの使い方を覚えて慣れたら次のアプリを使い始める」「PCでできることはスマホに移さずにPCを使い続ける」というルールを自分で課したのが功を奏し、今は日常生活でかなり使いこなせていると感じます。

一方で、便利すぎて依存する怖さも身にしみて感じるようになりました。枕元に置いてあれば、眠くても手に取りたくなるし、スキマ時間にちょっとした暇つぶしにスマホを持ちたくなることもしょっちゅうです。

著者の川島先生も、某ゲームアプリを試しに使ってみたところ、(歩きスマホでなくても)周囲への注意力が低下したことを自ら体感したと述べています。(p.193-p194) 本文中では様々な調査を実施し、アンケートや統計解析の結果を詳しいグラフも提示して紹介しているのですが、ところどころにちょっとした失敗エピソードや毒と称した個人的見解もはさんでいるところに、人間くささを感じます。

大人でさえ、スマホとの付き合い方で四苦八苦しているのに、子供はどうしているのでしょうか。私が仕事で接する子供たちは、10年ほど前に私が働き始めた頃の子供たちと比べて、明らかに漢字の読み書きが苦手になり、ノートに手で何かを書き写したり、自分で図や表を考えて書くことを渋るようになりました。

筆者は本書の後半で、IT機器を使うと(手書きで手紙を書くときに比べて)脳の前頭前野が全く働かないと指摘しています。本書が出版されて6年がたち、子供たちのスマホ使用がもっと広がっていると考えられるこの状況では、著者の指摘には矛盾はないように思います。

ある小学生は、いつも動画サイトやゲームの話をしています。「先生はスマホで動画みたり、ゲームしたりしないの?」と聞かれたので、「お仕事もあるし、本をたくさん読みたいから、動画やゲームに使う時間はないよ。本を読んでもわからないことを調べるときは、インターネットを使うかなぁ」と答えたら、信じられないという顔をしていました。

・・・よほどの変人だと思われたかも(笑) でもそれでもいいです。

教育業界で働く一人の人間として私にできるのは、スマホに依存せずにうまく使いこなす大人の姿を見せることだと思います。

そのためにも、スマホと私たち利用者との関係は、常に見つめ直し続けなければいけないとも思います。

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.1cm)

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