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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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 プロフィール 
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流れ星
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女性
職業:
アルバイト
趣味:
読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

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「○○冊目!」…在学中
「○○冊目!」…卒業後
もうすぐ通算650冊に到達予定。
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589冊目!
(2011・新潮文庫の100冊・最後の1冊!
うそうそ うそうそ
(しゃばけシリーズ5)

畠中 恵

(新潮文庫)新潮社 2008-11-27

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100冊キャンペーンの最後まで残っていたのがこの本。短編を集めた巻が続いていましたが、久しぶりの長篇は読み応えがありました。

病弱な若だんなが旅に出るという書き出しも、江戸や箱根でたびたび起こる不気味な地震も、話がどうつながるのか終盤まで想像がつきませんでした。(そもそもファンタジーの要素を含む作品なので、完璧に推理すること自体不可能だったな)

読み始める直前、NHKの「ブラタモリ」で箱根の特集を見ていたのがラッキーだったと思います。江戸時代の関所の様子や、火山噴火をくり返して特殊な地形ができた過程が、本作にも反映されています。

子どもの頃は箱根に連れて行ってもらっても何も嬉しくなかったのに。今なら温泉を満喫できそうな気がします。

→「しゃばけ」シリーズ:
  1.しゃばけ (2016/09/10の記事
  2.ぬしさまへ (2016/11/23の記事
  3.ねこのばば (2017/02/19の記事
  4.おまけのこ  (2017/04/23の記事
  5.うそうそ
  6.ちんぷんかん (2018/10/27の記事
  7.いっちばん (2021/04/20の記事

→著者の他の作品:
  ・『つくもがみ貸します』 (2008/05/23の記事
         角川文庫版 (2017/10/11の記事
  ・『ゆめつげ』 (2015/10/10の記事
  ・「太郎君、東へ」 "Fantasy Seller" 収録 (2015/06/21の記事

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.2cm)

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570冊目!
(2011・新潮文庫の100冊/あと1冊!)
フェルマーの最終定理 フェルマーの最終定理

シン Simon Singh
訳:青木 薫

(新潮文庫) 新潮社 2006-05-30

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(原題:Fermat's Last Theorem)

100冊制覇まであとわずか。難しそうな内容の本が残ってしまいました。

数学用語や難解な数式が並んでいたらどうしよう・・・1冊読みきれるか不安でしたが、それはすぐに杞憂に終わりました。

数学の研究書というよりも、数学の歴史をドキュメンタリーとしてまとめたものだったので、古代ギリシャから現代までの数学の発展の過程を気軽に読むことができます。専門的な証明などの説明は最低限に抑え、補遺を巻末に付け足しているのも読みやすい工夫の1つ。

大学で数学の研究をしている人たちが、ふだんどんな生活を送っているか詳しい様子もわかります。

(F市図書館で借りて・背表紙幅:2.0cm)

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554冊目!
(2011・新潮文庫の100冊/あと2冊!)
海辺のカフカ(上) 海辺のカフカ(下) 海辺のカフカ (上)

海辺のカフカ (下)

村上 春樹

(新潮文庫) 新潮社 2005-02-28

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(英題:Kafka on the Shore)

初めて著者の作品を読んだのが10年ほど前のこと。当時は世界観がうまくつかめませんでしたが、ようやく慣れてきました。

今思うと、あらすじやキーワードには『1Q84』との共通点が複数みられます。でも、タイトルや舞台からすると、夏休みに読むには『海辺のカフカ』の方がぴったりくる気がします。

青い空の下、砂浜で海を眺める少年の姿。本文の描写を読んでいると、夏の思い出の一場面を切り取った絵が思い浮かんできます。日本人にとっては終戦と平和を思い起こす季節でもあり、夏の要素がたくさんつまった物語と言えるかもしれません。

海外でも好評価を得ているという本作。後半の舞台が四国なので、外国人観光客の獲得に役立っているかもしれません。(私も讃岐うどんを久しぶりに食べたくなりました)

→著者の他の本:
  ・『ねじまき鳥クロニクル 第1部 泥棒かささぎ編』 (2005/07/20の記事
  ・『ねじまき鳥クロニクル 第2部 予言する鳥編』 (2005/08/12の記事
  ・『ねじまき鳥クロニクル 第3部 鳥刺し男編』 (2005/08/16の記事
  ・『神の子どもたちはみな踊る』 (2005/11/15の記事
  ・『辺境・近境』 (2006/02/14の記事
  ・『1Q84 BOOK1』 (2009/08/24の記事
  ・『1Q84 BOOK2』 (2009/09/02の記事
  ・『1Q84 BOOK3』 (2012/06/06の記事

(F市図書館で借りて・背表紙幅:上下巻合わせて3.8cm)

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551冊目!
(2011・新潮文庫の100冊/あと3冊)
コールドゲーム コールドゲーム

荻原 浩

(新潮文庫) 新潮社 2005-10-28

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中学時代のイジメを発端とした復讐劇。序盤ののんびりとした印象とはガラリと変わり、クライマックスは一気読みしてしまいました。もし現実にこんな連続事件が起こったら・・・いや、起こるかもしれない?

野球部を引退したばかりの高3が主人公。部活漬けの毎日が終わって、勉強だ進路だという暑い盛りに、中学の同窓生と集まる場面があります。

そういえば、私は同窓会に1度も出席したことがない。。。出席したら当時のよいこと悪いことを思い出して、過去の自分と向き合わざるを得なくなります。それがとても怖いのです。

 終盤、復讐は予想もつかなかった展開を見せ、衝撃的な種明かしと共に幕を閉じました。結果的にバラバラになってしまった、かつてのクラスメートたちの姿。でも希望が残るラストシーンが印象的でした。

→著者の他の作品:
  ・「空は今日もスカイ」 『あの日、君とgirls』収録 (2015/06/27の記事

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.9cm)

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550冊目!
(2011・新潮文庫の100冊/あと4冊)
風が強く吹いている 風が強く吹いている

三浦 しをん

(新潮文庫) 新潮社 2009-06-27

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「いいか、過去や評判が走るんじゃない。いまのきみ自身が走るんだ。惑わされるな。振り向くな。もっと強くなれ」(p. 169)

走ることが苦手な私からすると、街中で颯爽とジョギングをしているランナーたちはとてもかっこいいです。一方で、彼らは走りながら何を考えているのだろう、どうしてあえて走ることを習慣として続けているのだろう、と疑問にも思っていました。

もうちょっと私も運動の習慣を作って、体力がつけば走りたくなるものなのかな、程度に考えていたのですが、主人公を通して少し答えが見えてきた気がします。

もともとヒトは動物で、動き回るのが好きな生物として存在しているようです。そして世の中には、走らずにはいられないランナーや、走ることを心から楽しんでいる人たちもいたのです。

逆に言えば、私の周りにはランニングと無縁な人が多かっただけで・・・今さらながら駅伝やマラソンに注目が集まる理由がわかりました。

「苦手だから」という理由だけで自分の世界を狭めていたとすると、これまですごくもったいないことをしてきたのかも。朝に夜に走り続けている人たちは、私とは違う空気や音を味わっているのかもしれません。

「心地いい。切り裂く風も、踏みしめる道も、この瞬間だけは俺のものだ。こうして走っているかぎり、俺だけが体感できる世界だ」(p. 312)

→映画のサイト:
  ・映画 『風が強く吹いている』 (https://www.bandaivisual.co.jp/kaze/

→著者の他の作品:
  ・『月魚』 (2014/12/07の記事

(コンビニの書籍コーナーで購入・背表紙幅:1.9cm)

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544冊目!
(2011・新潮文庫の100冊/あと5冊!)
忍びの国 忍びの国
和田 竜

(新潮文庫) 新潮社 2011-02-26

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「妻は、くノ一」シリーズを読み込んできて、今度は違う作家の忍者小説を試す形になりました。作家が変わればテーマや文体などが変わるのも当然のことなのですが、意外と共通点もあっておもしろいと思います。

実際の忍びたちは幼少の頃から訓練を受け、本人の望みとは関係なく忍者になるのがほとんどだったようです。職業を自由に選べなかったのは他の職業でも同じだったかもしれませんが、厳しい訓練のわりに見返りが少ない・・・現代に生きる私からみるとかわいそうな生き方にも見えます。

著者の和田さんは忍術の参考史料も多く使っていて、一部は「落第忍者乱太郎」で見覚えがありました。「○○の術」と名前のつくものの中には、戦闘のテクニックというより心理術で敵を欺く戦法も混じっています。「戦わずして勝つ」ことを良しとする考え方は、確か孫子の兵法とも共通します。

まるで映画を観ているような戦闘シーンは後半に出てきます。対照的に、前半は伊賀忍者たちの風変わりな考え方や、戦へとつながる心理的な駆け引きが中心です。敵と味方の顔ぶれが細かく入れ替わり、短い時間で形勢が大きく変わるドラマティックな展開。

今年放送中の大河ドラマとあわせて、戦国の動乱を楽しむことができる1冊です。

→2017年公開予定の映画・公式サイト:
  ・映画『忍びの国』 http://www.shinobinokuni.jp/

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.5cm)

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