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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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流れ星
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アルバイト
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読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

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478冊目!
(2011・新潮文庫の100冊/91冊目!)
日本の昔話 日本の昔話
柳田 国男

(新潮文庫) 新潮社 1983-06

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以前読んだ「遠野物語」は著者の若い頃の書物でした。「日本の昔話」は民俗学の研究を進め、全国各地から民話を集めた上で編集を加えています。研究者としての知識や経験が格段に増し、美しい口語で残すことにも配慮がみられます。

初版の発表は、私の祖父母世代が子どもだった頃。冒頭には「将来世代に、日本各地の民話を語りついでいってほしい」と熱いメッセージを載せています。当時からすでに、「語り継ぐ」という習慣が薄れ始めていたのかもしれません。

現代の私たちはどうでしょうか。TVアニメや本などで、昔話にいつでも触れることができるのは柳田のおかげです。しかし、近所や親戚のおじいちゃんやおばあちゃんから、直接耳で繰り返し聞く、というスタイルはなくなってしまいました。

私自身、昔話を聞かせてもらった経験は記憶にありません。(絵本の読み聞かせだったらあるけど…) 年長者と子どもの関わりが減ったことと、聞かせ語りの機会そのものが減ったことは無関係ではないはずです。

こう考えると、昔話や伝説の伝承というのは、異なる世代の交流のツールとして有用だったのかもしれません。

小学校の総合の授業などで、高齢者を呼んで地域の歴史や逸話を教える取り組みが行なわれています。わざわざそのような場を設けなければならないほど、世代間のコミュニケーションが減っている…ということなのかも。

→著者の他の本:
  ・『遠野物語』 集英社文庫 (2012/10/23の記事

(F市図書館で借りて・背表紙幅:0.7cm)

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471冊目!
(2011・新潮文庫の100冊/90冊目!)
レインツリーの国 レインツリーの国

有川 浩

(新潮文庫) 新潮社 2009-06-27

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著者の人気シリーズ、「図書館戦争」シリーズとリンクする作品だそうです。表紙デザインを覚えておくといいかも?

ネットで知り合い、恋愛に発展…。この流れは現代で珍しくなくなりましたね。相手の好み・価値観・人柄を知ってから対面、という出会いもSNSの普及でますます広がっています。

この作品、単なる恋愛小説ではない要素も含まれています。(それが何かは、読んだ人だけのお楽しみ) 個人的には、登場人物の1人「ひとみ」の立場に近いこともあって、他人事ではありません・・・。

社会の大多数を占める「伸」側の人間からすれば、普段は気づかない壁。この壁といかに向き合い、「ひとみ」たちと付き合っていくか? 読んだ後も私たちにはつきつけられています。

小説の中だけでなく、実際のネットには「ひとみ」と「伸」がたくさんいるはず。それを忘れてはいけません。

→著者の他の作品:
  ・『阪急電車』 (2012/12/05の記事
  ・「ストーリー・セラー」 "Story Seller" に収録 (2013/11/19の記事
  ・「ヒトモドキ」 "Story Seller 2" に収録 (2014/08/12の記事
  ・「作家的一週間」 "Story Seller 3" に収録 (2014/09/05の記事
  ・「R-18」 "Story Seller annex" に収録 (2016/10/31の記事

→映画の公式サイト:
  ・http://raintree-movie.jp/

(C市図書館で借りて・背表紙幅:1.4cm)

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464冊目!
(2011・新潮文庫の100冊/89冊目!)
スナイパーズ・アイ スナイパーズ・アイ
天命探偵 真田省吾2

神永 学

(新潮文庫) 新潮社 2011-06-26

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(英題:Sniper's Eye - A Man of Destiny)

「自分たちは大丈夫だ。日本人は常にその感覚が抜けない。普通に生きていれば、自分たちが事件に巻き込まれることはない。
 だが、それは大きな間違いだ」(p. 118 改行本文)

ISによる日本人殺害事件が発生してから1ヶ月ほどがたちました。あの時のメディアの騒ぎぶりと国民の緊張感はすさまじいものでした。しかし一方で、もう私たちはあの事件のことを忘れ始めてはいないでしょうか。

「『地下鉄の毒ガスにしても、先日起きた立て籠もり事件にしてもそうです。対応について一時的に問題意識を持っても、何年かすれば忘れてしまう。結局、何も変わらないんです』」(p. 224 ある人物の台詞より)

上に引用した箇所はまさにその点を突いています。発生から20年になるオウム真理教のサリン事件などもそうです。事件直後は大騒ぎするのに、時間の経過と共に大衆はその記憶を失ってしまう。でも、事件で大切な人を奪われ、残された人たちはどうでしょうか。

この作品の事件のテーマは「狙撃」や「銃」ですが、伏線には「メディアと大衆」「テロリズム」の問題も描かれています。前作よりも関係者の数が増え、より複雑に作りこまれている印象があります。

→「天命探偵 真田省吾」シリーズ:
  ・1.『タイム・ラッシュ』 (2015/02/15の記事
  ・2.『スナイパーズ・アイ』
  ・3.『ファントム・ペイン』 (2015/04/30の記事
  ・4.『フラッシュ・ポイント』 (2015/05/22の記事

→著者の公式サイト:
  ・神永 学オフィシャルサイト http://www.kaminagamanabu.com/

(C市図書館で借りて・背表紙幅:1.8cm)

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461冊目!
(2011・新潮文庫の100冊/88冊目!)
タイム・ラッシュ タイム・ラッシュ
天命探偵 真田省吾

神永 学

(新潮文庫) 新潮社 2010-07-28

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(英題:Time Rush - A Man of Destiny)

他の文庫でも人気シリーズを展開している著者。まずは新潮文庫のシリーズから読み始めていきます。

タイトルからすると主人公が1人で探偵業をやっているとカン違いするかも。実際には、探偵事務所で働くスタッフの一員です。

バイクやスケートボードを乗り回し、アクセサリーやファッションにもこだわりがあって今風の若者といった感じ。でも困っている人がいれば放っておけず、理屈よりも体が先に動きだす。内面・外面共にカッコいいキャラクターです。

そんな彼にも実は暗い過去があるのですが、それは本編のお楽しみ。

依頼人として登場する少女は、たびたび人の死を予知する内容の夢を見ます。夢の描写場面では、ページ作りにも一工夫されていて演出がこっています。

→「天命探偵 真田省吾」シリーズ:
  ・1.『タイム・ラッシュ』
  ・2.『スナイパーズ・アイ』 (2015/02/22の記事
  ・3.『ファントム・ペイン』 (2015/04/30の記事
  ・4.『フラッシュ・ポイント』 (2015/05/22の記事

→著者の公式サイト:
  ・神永 学オフィシャルサイト http://www.kaminagamanabu.com/

(C市図書館で借りて・背表紙幅:1.4cm)

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459冊目!
(2011・新潮文庫の100冊/87冊目!)
さがしもの さがしもの
角田 光代

(新潮文庫) 新潮社 2008-10-28

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何度も「新潮文庫の100冊」に選ばれている本です。読書好き、本が好きなら喜びそう。もちろん本を読まない人も。

「本」をめぐる9つの短編と、1つのエッセイをまとめた1冊。現代は電子書籍やケータイ小説もあるけれど、本が持つ独特の肌触りや匂い・質感は格別です。

あらためて、本の楽しみ方・関わり方というのは色々あると思いました。読んでよし、持ち歩いてよし、書き込んでもよし。世代を超えて読みつがれたり、古本屋などを経て旅をしたりすることも。

本を単に媒体の1形態として捉えてしまえば、電子書籍でも事は足りてしまうのかもしれません。しかし直に触れることのできるモノ、他者と交流するためのツールの1つとして、書物が長年果たしてきた役割も大きいはずです。

個人的には電子書籍より本の方が好き。再確認する機会になりました。

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.0cm)

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458冊目!
(2011・新潮文庫の100冊/86冊目!)
センセイの鞄 センセイの鞄
川上 弘美

(新潮文庫) 新潮社 2007-09-28

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谷崎潤一郎賞を受賞した作品。好みは分かれそうです。

年配の男性には大ウケしたらしい・・・でも若い女性層からは支持が出にくいかも。

以前著者の別の本を読んだとき、文体がしっくりこなくて読みにくかった記憶があります。でも今回は素朴な描写と季節の料理や自然の風景がありありとイメージできて、まったく違う作家の本を読んでいるようでした。

主人公の女性が次第にセンセイにひかれていくのと同じで、読み手の私も内面がそれだけ変わったということでしょうか。

→著者の他の本:
  ・『ありがとう』 (2005/03/20の記事

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.2cm)

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