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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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 プロフィール 
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流れ星
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女性
職業:
アルバイト
趣味:
読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

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アニメの第2期を観たとき、織田作之助の強烈な存在感にショックを受けたのを覚えています。マフィアのキャラクターたちの中でも「殺さず」「孤児の支援をする」姿がカッコよくて、あとから小説版があると知ってずっと読みたいと思っていました。

ファンの間でも人気のあるエピソードで、私の周りにも「織田作」ファンが何人かいます。いつかマフィアから足を洗い、静かに小説を書きたい、という彼の夢はかないませんでしたが、今後アニメや漫画の中で、彼の遺志を継いでいくキャラクターが現れるのではないかと私は勝手に期待しています。

(今のところ、芥川が意図せず「殺さずのマフィア」を継承した形になっていますが、さてさてどうなるか?)

太宰と織田作の別れの場面は、『走れメロス』のクライマックスを思い出します。メロスはセリヌンティウスの死を止めることができましたが、太宰がその場に駆け込んできたのは織田作が致命傷を負った後でした。

織田作が「友だちだからだ」と一言告げると、太宰にとっての世界が一変します。アニメでは織田作の手が太宰の包帯を引いてほどけ、視界が広がるという演出になっていました。誰かの言葉が人の価値観や世界観を変える、という場面は文ストで時折見られますが、太宰の場合は織田作との出会いが彼の生き方を変えるきっかけになったのですね。

太宰が親友を失った後、落ち込んだりふさぎ込んだりしている描写はありません。驚くほど淡々と太宰はマフィアを抜け、新しい生き方の模索を始めます。自殺マニアではありながら、織田作の分まで生きようとしているようにも見えます。

→著者による他の作品:
  ・『太宰治の入社試験』 (2023/06/23の記事

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.5cm)

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