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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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 プロフィール 
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流れ星
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女性
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アルバイト
趣味:
読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

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218冊目!

美女と野獣 美女と野獣
ボーモン夫人
訳:鈴木 豊

(角川文庫) 角川書店 1992-05


by G-Tools
ディズニー映画でおなじみ、『美女と野獣』の原作本です。以前から、市立図書館で見かけるたびに「読みたいな~」って思ってました。ようやく読むチャンスが巡ってきましたよ…!

表紙・イラスト共に版画がグロテスク。でも中身は(一応)子ども向けの童話集のような体裁です(←たぶん訳のせいもある)。タイトルの『美女と野獣』だけでなく、短編童話がたくさん詰まっていて読みやすいですね。グリム童話集やアンデルセン童話集をイメージすればわかりやすいかも。

各童話は寓話物語の形式を取っています。まず登場人物の名前が非常に抽象的。『美女と野獣』の「ベル」だって「美しい(=Beauty)」の意味だしね。そして、各短編の最後には必ずシメの一言が入ります。それぞれのお話がどんな意味なのか、ややもするとお説教じみた文章です。

(余談:これはコッローディの『ピノッキオ』(←2005/01/30の記事)とほぼ同じ形態ですね。こちらはイタリア発だけど、子どもに聞かせるために作られた童話だからかなぁ)

全体を通して、「自らの性格(欠点)を直す」ことを教え諭す内容が非常に多いです。あらすじはそれぞれ違っていても、欠点を直し克服した主人公は幸福を手に入れ、そうでない主人公は不幸になる。著者が子ども達に1番伝えたかったことだからこそ、こんなにしつこく書いたんでしょうね。

それから多いのは、「王政」「王位」。ほとんどのお話で「王様」「王子様」「王女様」が出てきます。執筆された当時は、フランス社会が革命へと向かっていく風潮。「王は国を率いるリーダーとして、どんな政治を行うべきか」も子どもたちに教えているのかもしれません。

先日、彼氏と話をしていて気がついたことです。

・『美女と野獣』
・『オペラ座の怪人』(←2006/04/23の記事
・『ノートルダム・ド・パリ』(←2006/05/08の記事

3つとも、容姿が醜い男性が美しい女性に恋をする物語です。しかも全部フランスの文学作品。ドイツのグリム童話の中にも似たお話はあるけど(「かえるの王様」)、確か趣旨が違ってた。

何か理由はあるんだろうか…すごく気になります。このテーマで論文書いてる人、いないかな。

→ディズニー映画との関連を詳しく述べている本:
  ・有馬哲夫 『ディズニーの魔法』 (2011/10/15の記事

(C市図書館で借りて)

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