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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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 プロフィール 
HN:
流れ星
性別:
女性
職業:
アルバイト
趣味:
読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

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39冊目!

はてしない物語 はてしない物語
ミヒャエル・エンデ 上田 真而子 佐藤 真理子 Michael Ende
岩波書店 1982-06


by G-Tools
 ドイツ語の授業で「ネバー・エンディング・ストーリー」を見た(もちろんドイツ語で)。ところが話の内容がさっぱりわからず、自分で原作を読むことにした。エンデの作品というと、以前『モモ』を途中で挫折した経験があったので、ちゃんと終わりまで読み通せるかどうかは不安だったものの、最近ブームのファンタジー小説に慣れつつあったせいか難なく読めたというところ。

 『指輪物語』にハマった人には是非おすすめしたい本。物語の舞台となる世界には数々の種族がいたり、主人公がアウリンというおまもりを手に入れることで自身の心に変化が起こったり、城をめぐって戦争がおこったりと、結構似ている部分が多い。

 現実世界と本の中の世界がリンクする設定は『ソフィーの世界』、現実世界から人間を救い主として呼び出したり、自分の望むままに世界を作り上げることができたりという点は、CLAMPの漫画『魔法騎士レイアース』を連想させた。

 文学を学ぶ学生っぽい視点で1つ(笑)。物語のラスト、何もかもを失ってしまった主人公が、「生命の水の泉」につかり、生きる喜びを見出す場面がある。これはキリスト教の洗礼のイメージで描かれたものと思われる。ヨーロッパ文学ではよく使われるモチーフで、水にひたる、ぬれることによって過去の自分が死を迎え、新しい自分に生まれ変わることを象徴している。そういう意味ではこの物語は宗教的な内容も含んでいるという見方もできるのでは。

 最後に。これを読むと映画版にそれほど感動しなくなってしまうのでご注意。映画版は物語の前半部分で強制終了させている状態なので、話の流れ全体を知ってしまうと不完全燃焼の感が強くなる気がする。(むしろ後半部分の方が、映画にしたとき面白いんじゃないかなぁ・・・)

→著者の他の作品:
  ・『モモ』 (2008/09/24の記事

(先生からお借りして)

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