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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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 プロフィール 
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流れ星
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女性
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アルバイト
趣味:
読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

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妬まずにはいられない症候群 妬まずにはいられない症候群(シンドローム)
加藤 諦三

PHP研究所 1992-09


by G-Tools
図書館で加藤さんの著書を探していたら、衝撃的なタイトルを見つけて思わず借りました。うつの発作が苦しいとき、心理面で悩まされたのが「妬み」の感情の嵐だったからです。

今思えばみっともない…。でも正直に書くと、「仕事を続けて給料をもらえる同期や友人がうらやましい」「第一志望の会社に入社して、就職活動のつらさを経験していない新卒生が憎らしい」などと泥のかたまりのような思いでいっぱいでした。

「比較する人は妬んでいる人なのである。見捨てられる不安を持っている人なのである。相手が自分を比較する目で見ていないのに、自分の方から他人と自分を比較する」(p.59)

そうなんですよね。自分は「普通」の人生を思い描いていたつもりだったのに、理想通りにいかないからといってドロップアウトしたつもりになっていた。勝手に誰かと自分を並べて、あっちの芝生の方が青いと不満ばかり。

ドロップアウト…失敗…転落…絶望した気持ちになって、どん底に突き落とされたような気分。確かに、あの頃は怖くて怖くてたまらなかったです。

体調を崩しかけていたころの話です。他人と自分を比べていたときに何度も友人からアドバイスをもらいました。ありのままの自分を受け入れることを、あの時はどうして素直に実行できなかったのか? さっきの引用部分は、当時の自分の心境を説明してくれてもいます。
きっと無意識では、ありのままの自分を認めてしまうのがすごく怖かったんです。その恐怖感がなくならない限り、誰かと比べたがる気持ちを容易に手放すことは到底できない。でもそこを無理してがんばりすぎたところが…もう病的だったのかなぁ。
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「これからの日本はこの二つの制度(=年功序列と終身雇用)がなくなる方向にあることで、ビジネスマンの不安が増大するに違いない」(p.85)

この本が世に出たのは1992年です。今考えると、加藤さんのこの一文は当たっています。まるで予言のよう。

15年後(2007年)に就職活動を始めて社会を眺めてみると、働く環境というポイントで見れば世の中は不安だらけでした。新卒だけでなく、中途で仕事を求めている人たちも、厳しい表情をしていました。
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1番はっとさせらたのは、次の部分です。

「妬み深い性格の人は、いつまでも、遂げられなかった昔の望みに固執しているのである。(中略)画家になるのが夢だった、(中略)しかしそれらの夢は実現しなかった」(p.141)

本当に目指していた大学へ行かせてもらえなかった。 そう思っていたのは、ただ昔の悲しい気持ちにすがりついているだけなのかも?

今さら恨みがましいことばかり繰り返して、エネルギーを消耗するのもなんだかもったいない。そう考えたら、少し肩が楽になって前向きになってみようと思えるようになりました。

→著者の公式ホームページ:
  ・加藤諦三ホームページ http://www.katotaizo.com/

(市立図書館で借りて・背表紙幅:1.7cm)

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