西村京太郎 『仙台・青葉の殺意』

518冊目！

仙台・青葉の殺意 西村 京太郎 (双葉ノベルズ)　双葉社 2003-06 by G-Tools

2015/01/10　テレビ朝日　土曜ワイド劇場
「西村京太郎トラベルミステリー64 仙台・青葉の殺意」の原作
＜西村京太郎作品に挑戦！30冊目＞

「人間というのは、つくづく悲しいものだと思うね。殺人を犯す。それを隠そうとすると、また、次の殺人を犯すことになるんだ」（p. 255）

十津川警部が、見知らぬ人物から1冊の手帳を託される場面から一連の事件が始まります。なぜ持ち主は手帳を警部に預けたのか、殺人が起こるほど複数の人間が奪い合う手帳には何が書かれているのか。いくつもの謎が提起され、複雑な時系列でした。

小説版では、温泉につかりながら警部と亀井刑事が推理している場面が出てきます。人が殺されているのに随分のほほんとしてる(^^;　でも旅行情緒の雰囲気が感じられて、読んでいる側もほっとできました。

西本刑事と北条刑事の目線で描かれる尾行シーンも珍しいです。小説版は十津川さん目線で書かれている場合が圧倒的に多いのですが、ドラマ版を意識して筆者が工夫したのかもしれません。

（F市図書館で借りて・背表紙幅：1.3cm）

2015/11/22 (Sun) ≪西村京太郎≫を読む