ポーター 『少女パレアナ』

390冊目！

少女パレアナ ポーター　Eleanor H. Porter 訳：村岡 花子 （角川文庫）　角川書店 1986-01 by G-Tools

（原題：Pollyanna）
「発見！角川文庫2011」より

「だれでも本気になってさがせばきっと自分のまわりには、喜べることがあるものよ」（p. 60）

「赤毛のアン」との共通点も多いこの作品。想像力豊かでおしゃべりな女の子が、村の大人たちを少しずつ変えていく物語です。

亡くなったお父さんに教えてもらった「喜びの遊び」で、どんなに悲しくても苦しくても喜ぼうとするパレアナ。発表当時、「パレアナ」の名をお店に掲げるなどのブームも起こったそうで、魅力的な女の子として読者に受け入れられたことが感じられます。

この遊びのすごいところは、無理に悲しみの感情を押し殺して我慢するのではなく、ただ無邪気に喜ぶのを目指していること。パレアナは大人たちの顔色を伺ったり、彼らを変えようとしたりしているのではありません。ただゲームを楽しんでいるだけなのです。

→この作品について触れている本：
　　・長山 康生　『謎解き 少年少女世界の名作』　（2012/05/13の記事）…発表当時、世間にウケた別の理由について考察を述べています。

→作者の他の本：
　　・『パレアナの青春』　（2013/11/14の記事）

→次に読みたい本を発見！
　　・モンゴメリ　『赤毛のアン』　（2020/04/27の記事）

（古本屋で購入・背表紙幅：1.0cm）

2013/10/13 (Sun) 【角川文庫】