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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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 プロフィール 
HN:
流れ星
性別:
女性
職業:
アルバイト
趣味:
読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

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145冊目!

ボヴァリー夫人 ボヴァリー夫人
フローベール

(新潮文庫) 新潮社 2000


by G-Tools
(原題:Madame Bovary)

村の医者に嫁いだ、恋愛に強い憧れを抱くエマ。しかし結婚生活は理想とは程遠く淡白で退屈なものだった。しびれをきらした彼女は不倫を重ね、秘密を夫に隠すために借金まで始める。そしてついには自らを滅ぼすに至る…

エマの口調はどこか『痴人の愛』(2005/01/21の記事)のナオミを連想させる。でも彼女の「愛されたい。ロマンチックな恋がしたい!」という強い思いには共感する人が多いのではないだろうか。

客観的にみれば、エマは人並みはずれた狂った女ですまされるかもしれない。ただ、折々見せる苦悩の場面や、死の直前に一瞬訪れる安らかさ、それから著者の「ボヴァリー夫人は私だ」との発言を考えると、そう簡単に蔑むことなんてできないと思う。

貞潔を重視するキリスト教との対比で、この点が一層明確になる。エマ自身が修道院で学び、信心深かったという記述からも、どちらがよくてどちらが悪いという線をひくのが難しい気がする。

→この本について触れている本:
  ・太宰 治 『きりぎりす』 (2021/05/21の記事

(C市図書館で借りて)

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