モンゴメリ 『赤毛のアン』

670冊目！

赤毛のアン

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モンゴメリ　Lucy Maud Montgomery
訳：中村 佐喜子

（角川文庫）　KADOKAWA (2012-10-01)

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（原題：Anne of Green Gables）
「発見！角川文庫2011」より

以前読んだときは新潮文庫の村岡訳でした。想像力旺盛でおしゃべりなアンと自分を重ねて読んでいた記憶がありますが、今回は子供を育てる大人目線で読んでいたことに気づき、自分でも驚きました。

仕事で多くの生徒たちを目にしてきたせいか、その成長ぶりに目を見張ることは日常茶飯事です。小学生の頃から指導してきた生徒がもう高校生になった、とか、かつて中学の部活の悩み相談にのった生徒が大学合格を報告に来た、とか。

そのたびに、十代の子どもたちにとっての数年は、大人の数十年に勝るほど劇的でまぶしいものだと感じます。私もかつてはそんな日々を過ごしていたのに。

「自分に愛を教えてくれた子供はもういなくなり、それにかわってここにいるのは、丈高い、思慮ありげな額をしたその頭を、誇らかにそらせている、もっともらしい瞳の十五の少女だ」（p.348）

マリラが感じた複雑な気持ちに、私も大きくうなずきました。

→この作品について触れている本：
　　・長山 靖生　『謎解き 少年少女世界の名作』　（2012/05/13の記事）

→他の出版社の版：
　　・『赤毛のアン』　新潮文庫版　（2005/08/29の記事）

→次に読む本を発見！
　　・モンゴメリ　『青い城』　（2020/06/21の記事）

（古本屋で購入・背表紙幅：1.5cm）

2020/04/27 (Mon) 【角川文庫】 Comment(0)