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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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 プロフィール 
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流れ星
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女性
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アルバイト
趣味:
読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

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39冊目!

塩狩峠 塩狩峠
三浦 綾子

(新潮文庫) 新潮社 1973-05


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中学時代に初めて読んで以来、大好きで何度も読んでいる作品です。この読書日記ブログには初登場。

主人公の信夫が病床のふじ子にプロポーズする場面が大好きで、ここだけは何十回と読み返しています(笑)

「必ずあなたはなおって、ぼくのお嫁さんになるんだ。どんなに長くかかっても、必ずなおってくれなければ困る」(p. 349)

初めて読んだときは、あまりのロマンチックさに赤面した覚えが…。うわぁ、こんな言葉を言ってもらえたら幸せだろうなぁ、としばし余韻に浸っていたのを覚えています。

そんな初読から約10年。まさか自分も彼氏から同じ言葉をかけられるとは思いませんでした。うつ病と診断された私に、彼がほぼ同じ意味の言葉をかけてくれたんです。

改めて、ふじ子の立場に立ってこの言葉の意味をかみしめる思いでした。

そして、同じ場面で気になったのが次の一言。

「病気のことなど、決して卑下してはいけませんよ。あなたにはだれにも真似のできないやさしさや、純真さがあるのですからね」(p. 350)

「神のなさることは、常にその人に最もよいことなのですよ」(p. 437)


社長が、ほぼ同じ意味の言葉をかけてくださいました。自分をもっと好きになっていいんだよ、病気のことなんて関係なく君は君なんだよ、あなたの病気も「必要で・必然で・最善」なのだよと…。

今回は、信夫よりもふじ子の立場でこの物語を味わうことになったと思います。

他にも印象に残ったのは、同じキリスト者としての信夫の姿勢でした。

「ぼくは毎日を神と人のために生きたいと思う。いつまでも生きたいのは無論だが、いついかなる瞬間に命を召されても、喜んで死んでいけるようになりたいと思いますね」(p. 437)

自分の信仰をふり返ってここまで自分の人生と神さまとに向き合えるだろうか、考えてみたときはっきりとはうなずけない自分がいました。

また何度でも読み直して、自分の信仰の糧にしていきたいと思います。

→著者の他の本:
  ・『氷点』 (2008/11/16の記事
  ・『続 氷点』 (2009/01/08の記事

(実家で借りて・背表紙幅:1.8cm)

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35冊目!

続 氷点(上) 続 氷点(下) 続 氷点 (上・下)
三浦 綾子
角川書店 1982-03


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<人間が人間として生きなかったというほど、恥ずかしいことはない>

『氷点』を読んで、続きをどうしても知りたくなりました。

自分の生に罪の意識を背負い、自殺を図った主人公の陽子。彼女が一命をとりとめた後、どのように歩んでいくのか。私も一時は自殺を考えた身です。彼女の歩みから何かヒントを得られるかもしれないと、すがるような思いでページを繰っています。

現在、私はうつ病のため実家で療養中の身。ついつい、陽子を自分・夏枝を母に置き換えて読んでしまいます。

「大学教授の娘として育ち、医師の妻として過ごしてきた夏枝は、贈り物に馴れすぎて来たのだ。しかし、不満を直ちに口にするのは、もらい馴れているせいだけではない。

夏枝には、人の心を思いやる、本当の優しさが欠けているのだ。いかにして喜んでもらおうかと、考えに考えた末、贈ったであろう人々の心を、夏枝は想像もできないにちがいない」(上巻 p. 80 改行管理人)


夏枝と、現実の私の母が見事にダブってしまうのは、どうも気のせいとは思えない…。この引用部分がそのまま当てはまってしまう人なんです。(そういえば、私の心を氷点に追いやったのも母の一言でした)

「あくせくして集めた金や財産は、誰の心にも残らない。しかしかくれた施し、真実な忠告、あたたかい励ましの言葉などは、いつまでも残るのだね」(上巻 p. 320)

「真に裁き得る者だけが、真に許し得る」(下巻 p.191)


ずしりと重い言葉が続きました。とても他人事とは思えずに貪るように読みました。

ラストシーン、燃える流氷はまるで私もそれを目にしているかのように、ありありと思い浮かべることができました。ここまでじっくりと読み込み、深い感動を覚えたのは久しぶりです。

→著者の他の本:
  ・『氷点』 (2008/11/16の記事
  ・『塩狩峠』 (2009/01/23の記事

(実家で借りて・背表紙幅:上下巻合わせて3.1cm)

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205冊目!

『新約聖書』の「たとえ」を解く 『新約聖書』の「たとえ」を解く
加藤 隆

(ちくま新書) 筑摩書房 2006-11


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卒論の参考に読みました。著者は、何を隠そう指導教官の先生、ご本人です…。

先生はいつも、新書は聖書初心者向けに書いていると自らおっしゃっているんですが、これはかなりハイレベルな話をしているんじゃないかと読んでて思いましたね。

聖書の勉強をしたことがない人には、難しい内容だったと思います。特に後半は、共観福音書(マタイ+マルコ+ルカ)の「種まきのたとえ」の部分を三つ並べて検証してますが、聖書関連の論文を読み慣れてないとスラスラは理解できない。私自身、途中で混乱しましたから(汗)

ただ、たとえ話を新たな視点で理解しなおすという点では画期的な論です。教会でお説教に使われる解釈よりも更に踏み込んで、意味を細かく読みといていく作業は有意義だと納得できます。

それから、そもそも「たとえ」はどんな目的で使われるのか、たとえ話を聞いた(読んだ)人はどう受け取るのか、といった認知的な考察も注目に値するのでは。これは卒論にも使えそうなポイントでした。

→著者の他の本:
  ・『武器としての社会類型論-世界を五つのタイプで見る』 (2012/09/16の記事

(先生からいただいて)

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200冊目!

あなたに話したい あなたに話したい
(晴佐久神父 説教集)

晴佐久 昌英 (はれさく まさひで)

教友社 2011-08


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記念すべき200冊目は、ある先生からいただいた説教集。だいぶ前に読み始めて一旦中断していたのを、思い出してまた読み返してみました。

晴佐久(はれさく)さんは、その説教や人柄、イラストなどで評判の神父様です。1度ミサに出た時にはピンときませんでしたが、その言葉に繰り返し触れていると、じわじわと心に響いてくるような、そんな魅力を秘めているように思いますね。

大抵、ミサの中でお説教をする時、司祭はあらかじめ原稿を作ったり、内容をメモしたりしています。ところが、晴佐久神父様はそういった準備を全くしないそうです。なぜなら、かえってそんなことをすると緊張してしまって、いい話ができないからだと「あとがき」にありました。

なんだか、言葉の1つ1つはマザーテレサにそっくりな印象があります。自己を捨てて、全てを神様に委ねて、言葉を発し、行動する。そんな姿がすごくよく似てます。

私も見習いたいものです。

(大学で先生からいただいて)

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196冊目!

人生の北極星 人生の北極星
小林 敬三

女子パウロ会 2006-12


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今現在、教会でお世話になっている神父様がお書きになりました。私が洗礼を授けていただいたのも、ステンド風切り絵を注文していただいたのも、この小林神父様です。手元に持っている本は、ご本人のサイン入り☆ 何度か聞き覚えのあるエピソードもたくさん載ってます。

直接顔を合わせてお話をするのと、文章の形でメッセージを受け取るのとでは、なんだか雰囲気が違いますね。ご本人はとてもエネルギッシュで信仰熱心な方ですが、文章の語り口はどこか冷静で、いい意味で裏切られる気がします。

あとがきにありますが、どのエピソードも「身近な話題」+「聖書の引用」→「まとめ」の形式に乗っ取って書かれています。日常生活の中から、これだけのエピソードや考え方を引き出せるなんてすごい。

余談ですが、表紙のイラストをお描きになった晴佐久(はれさく)昌英神父様の本も面白くてオススメです。

(教会の売店にて購入)

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