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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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 プロフィール 
HN:
流れ星
性別:
女性
職業:
アルバイト
趣味:
読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

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35冊目!

続 氷点(上) 続 氷点(下) 続 氷点 (上・下)
三浦 綾子
角川書店 1982-03


by G-Tools
<人間が人間として生きなかったというほど、恥ずかしいことはない>

『氷点』を読んで、続きをどうしても知りたくなりました。

自分の生に罪の意識を背負い、自殺を図った主人公の陽子。彼女が一命をとりとめた後、どのように歩んでいくのか。私も一時は自殺を考えた身です。彼女の歩みから何かヒントを得られるかもしれないと、すがるような思いでページを繰っています。

現在、私はうつ病のため実家で療養中の身。ついつい、陽子を自分・夏枝を母に置き換えて読んでしまいます。

「大学教授の娘として育ち、医師の妻として過ごしてきた夏枝は、贈り物に馴れすぎて来たのだ。しかし、不満を直ちに口にするのは、もらい馴れているせいだけではない。

夏枝には、人の心を思いやる、本当の優しさが欠けているのだ。いかにして喜んでもらおうかと、考えに考えた末、贈ったであろう人々の心を、夏枝は想像もできないにちがいない」(上巻 p. 80 改行管理人)


夏枝と、現実の私の母が見事にダブってしまうのは、どうも気のせいとは思えない…。この引用部分がそのまま当てはまってしまう人なんです。(そういえば、私の心を氷点に追いやったのも母の一言でした)

「あくせくして集めた金や財産は、誰の心にも残らない。しかしかくれた施し、真実な忠告、あたたかい励ましの言葉などは、いつまでも残るのだね」(上巻 p. 320)

「真に裁き得る者だけが、真に許し得る」(下巻 p.191)


ずしりと重い言葉が続きました。とても他人事とは思えずに貪るように読みました。

ラストシーン、燃える流氷はまるで私もそれを目にしているかのように、ありありと思い浮かべることができました。ここまでじっくりと読み込み、深い感動を覚えたのは久しぶりです。

→著者の他の本:
  ・『氷点』 (2008/11/16の記事
  ・『塩狩峠』 (2009/01/23の記事

(実家で借りて・背表紙幅:上下巻合わせて3.1cm)

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