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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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流れ星
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文学部在学中に223冊を読破。

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240冊目!

  
夢をかなえるゾウ 夢をかなえるゾウ 文庫版

水野敬也

飛鳥新社 2011-05-20


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数年前、ドラマ化されてましたが当時は見ていませんでした。ちょうど体調が悪い頃だったので、特に次の部分を読んだら更に自分を責めていたかもしれません。

「思い描けば実現するなんて言われると『夢を思い描かないといけない』て考えだすやつがおんねんな。なんちゅうか、それって親や周囲の期待に応えようとして無理やり考えてるのと似てるわな。

そうやって『夢を思い描かないとダメだ』いうふうに思う癖が身に付いてしもとるやつは、夢を想像することに逆にプレッシャー感じたりすんねん。

でも本来の夢って違うねん。誰に言われるでもなく、勝手に想像してワクワクしてまうようなんが夢やねん。考えはじめたら楽しゅうて止まらんようになるんが夢やねん。そういう想像のしかたを大事にせなあかんねん」 (p. 156 改行は管理人による)


今思うと、就職直後の自分はまさに、夢を描くことに必死で焦っていたように思います。体調が落ち着いてから、自分でも本当に何を望んでいるのか、冷静に向き合えるようになってきました。

「でもな、ワシはな、自分の夢を誰に話しても恥ずかしゅうない夢に育てていって欲しいねん」 (p. 308)

ガネーシャは、巻末で「徹底した現世利益の神」と説明されています。読み終わってから、現世利益は「1度しかない人生を思いっきり楽しみなさい」というメッセージの表れのように思えてきました。

ガネーシャ自身は、神さまというよりすごく人間臭いキャラクター。でも最後の課題までたどり着くと、むしろその存在がいとおしくなってきてしまうから、不思議です。

→参考文献として挙げられていた本:
  ・アレン 『「原因」と「結果」の法則』 (2012/09/27の記事

→著者の他の本:
  ・『夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神』 (2016/08/24の記事

→著者の公式ブログ:
  ・「ウケる日記」 http://ameblo.jp/mizunokeiya

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.8cm)

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205冊目!
天地明察 天地明察
冲方 丁(うぶかた とう)
角川書店(角川グループパブリッシング) 2009-12-01


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単行本が発売された頃から興味があった本です。映画化が決まり、図書館での予約数も増える中、すぐには読めないかなぁとあきらめていました。

しかし先日、図書館に寄贈されたばかりで予約も入っていない1冊を発見。迷わず借りて一気に読みきってしまいました。本当にラッキーだったなぁー

舞台は江戸時代。渋川晴海という人物が、北極星の観測や算術を駆使して暦を作るという話です。普段あまり歴史小説は読みませんが、天文学や数学の記述も多く、当時の日本人がどんなふうに算術(数学)を学んでいたのかイメージしやすくなっています。

また、天文学が日本古来からどのような意味をもっていたのかも興味深いテーマでした。陰陽道との関連や、暦による神道の祭礼日程など、実は日本文化と星との関わりは深かったことがわかります。

個人的に、星というとギリシャの12星座物語のイメージが強く、天文への関心は西洋のものだと思っていました。でも、空を見上げ天の動向から何かを得ようとする姿勢は、人類共通なのかもしれません。

映画化が楽しみです。

→映画のオフィシャルサイト:
  ・http://www.tenchi-meisatsu.jp/…公式ツイッターもあり。

(K市立図書館で借りて・背表紙幅:3.2cm)

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27冊目!

天使と悪魔(上) 天使と悪魔(中) 天使と悪魔(下) 天使と悪魔
ダン・ブラウン
訳:越前 敏弥

(角川文庫) 角川書店 2006-06-08


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あの『ダ・ヴィンチ・コード』でおなじみ、ダン・ブラウンのラングドン教授シリーズ第1弾です。(『ダ・ヴィンチ・コード』は第2弾の作品) これも映画化が決定しているそうで楽しみ。

光と影。「物質」と「反物質」。歓喜と恐怖。希望と絶望。ヴァチカンと反勢力。宗教と科学。そして、天使と悪魔。いくつもの対照関係が物語の各所に散りばめられていて、この世界はまさに対になるもの同士で作られていると思わせる作品です。

形式や物語の展開は『ダ・ヴィンチ・コード』とよく似ています。閉所恐怖症で、女性に微妙に(?)モテて(でも独身)、愛用の腕時計はミッキーマウス付きという…ラングドン教授のキャラクター性も面白い(^-^)

1時間に1人ずつ暗殺…のタイムリミットの設定が、『ダ・ヴィンチ・コード』よりスリリング。スピード感があって読みごたえがあります。特に下巻後半。事件のタネあかしが行われる場面では、自分なりの推理が全部裏切られる中、夢中で一気に読みきれました。

ダン・ブラウンさん、おみごと…脱帽。

それにしてもアメリカ人のラングドン教授、『ダ・ヴィンチ』事件の前にこんな大活躍してたんだ(驚) 英語・フランス語・イタリア語…、一体何ヶ国語しゃべってるんだろう。(うらやましい)

→著者の他の作品:
  ・『ダ・ヴィンチ・コード』 (2007/12/05の記事

→映画の公式Webサイト (日本語版):
  ・天使と悪魔 http://bd-dvd.sonypictures.jp/angelsanddemons/ (※音量注意

(実家で借りて・背表紙幅:上中下巻全て合わせて 4.5cm)

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18冊目!

天璋院篤姫(上) 新装版 天璋院篤姫(上)
宮尾 登美子

(講談社文庫) 講談社 2007-03-15


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天璋院篤姫(下) 新装版 天璋院篤姫(下)
宮尾 登美子

(講談社文庫) 講談社 2007-03-15


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皆様ご存知、平成20年・NHK大河ドラマの原作です。(ドラマ見てます) 母が購入してきたものを借りました。

まさに古典の現代語訳を読んでいるような文体で、上巻の始め半分辺りまでは慣れるのに大変でした。読みきらずに挫折してしまうケースも多いのではないでしょうか…。(慣れちゃえばスラスラ読めるけど)

ドラマとの設定の違いが今頃になって判明した分、ちょっと混乱もしましたが…。でもドラマはドラマ、原作は原作、史実は史実、ですよね。

ドラマでは故郷・薩摩や京方の動きも並行して描かれますが、原作ではあくまでも主人公・篤姫の視点に絞ってストーリーが進みます。

少々長いんですが、特に印象に残ったのが以下の一文↓

「女のしあわせとは、御台所(みだいどころ)の地位を得ることではなく、日髪(ひがみ)日化粧(ひげしょう)で綺羅(きら)を飾ることでもなく、居ながらにして全国からの献上物の美味を味わえることでもなく、夫に愛されて子を儲け(もうけ)、仲むつまじく日を過すに越したことはない」(下巻 p. 41)

この作品が執筆されたのは20年以上前、篤姫本人が生きたのは100年以上も前のことです。だから、この一文は昔ながらの価値観から出た言葉だと解釈する域を出ないのが実情です。

それでも、どうしても同じ女の目線で読んでしまうせいですかね。現代日本では女性の生き方が多様化しているけれど、実際のところ「女の幸せとは何か」もわからなくなっている時代でもあるのでは。

そんな昨今だからこそ、↑に引用した部分を読んで思わず考えさせられます。史実の篤姫本人は幸せではなかったんだろうかと。母も「かわいそうな女性だったのね」とこぼしてましたが、私も読後はそんな印象でした。

さて、ドラマではクライマックスがどのようになるのか、今から楽しみです。

(実家で借りて:背表紙幅・上下巻合わせて3.4cm)

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218冊目!

美女と野獣 美女と野獣
ボーモン夫人
訳:鈴木 豊

(角川文庫) 角川書店 1992-05


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ディズニー映画でおなじみ、『美女と野獣』の原作本です。以前から、市立図書館で見かけるたびに「読みたいな~」って思ってました。ようやく読むチャンスが巡ってきましたよ…!

表紙・イラスト共に版画がグロテスク。でも中身は(一応)子ども向けの童話集のような体裁です(←たぶん訳のせいもある)。タイトルの『美女と野獣』だけでなく、短編童話がたくさん詰まっていて読みやすいですね。グリム童話集やアンデルセン童話集をイメージすればわかりやすいかも。

各童話は寓話物語の形式を取っています。まず登場人物の名前が非常に抽象的。『美女と野獣』の「ベル」だって「美しい(=Beauty)」の意味だしね。そして、各短編の最後には必ずシメの一言が入ります。それぞれのお話がどんな意味なのか、ややもするとお説教じみた文章です。

(余談:これはコッローディの『ピノッキオ』(←2005/01/30の記事)とほぼ同じ形態ですね。こちらはイタリア発だけど、子どもに聞かせるために作られた童話だからかなぁ)

全体を通して、「自らの性格(欠点)を直す」ことを教え諭す内容が非常に多いです。あらすじはそれぞれ違っていても、欠点を直し克服した主人公は幸福を手に入れ、そうでない主人公は不幸になる。著者が子ども達に1番伝えたかったことだからこそ、こんなにしつこく書いたんでしょうね。

それから多いのは、「王政」「王位」。ほとんどのお話で「王様」「王子様」「王女様」が出てきます。執筆された当時は、フランス社会が革命へと向かっていく風潮。「王は国を率いるリーダーとして、どんな政治を行うべきか」も子どもたちに教えているのかもしれません。

先日、彼氏と話をしていて気がついたことです。

・『美女と野獣』
・『オペラ座の怪人』(←2006/04/23の記事
・『ノートルダム・ド・パリ』(←2006/05/08の記事

3つとも、容姿が醜い男性が美しい女性に恋をする物語です。しかも全部フランスの文学作品。ドイツのグリム童話の中にも似たお話はあるけど(「かえるの王様」)、確か趣旨が違ってた。

何か理由はあるんだろうか…すごく気になります。このテーマで論文書いてる人、いないかな。

→ディズニー映画との関連を詳しく述べている本:
  ・有馬哲夫 『ディズニーの魔法』 (2011/10/15の記事

(C市図書館で借りて)

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180冊目!

ノートル=ダム・ド・パリ ノートル=ダム・ド・パリ
ヴィクトル・ユゴー文学館〈第5巻〉

ヴィクトル ユゴー Victor Hugo
訳:辻 昶

潮出版社 2000-11


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やっと読み終わったー!! 長かったけど、すごく面白かった!

『ノートルダムの鐘』(ディズニー版)と全然あらすじが違うね。スケールも違う。原作の方が壮大で、内容も深い。登場人物の言動だけじゃなく、舞台のパリの情景や歴史的背景に関する記述がかなりの割合を占めていて、小説というよりは紀行文のような気もするな。

冒頭で出てくる、'ΑΝΑΓΚΗというギリシア語。「宿命」という意味があるけれど、これがこの作品のキーワードになっていると思う。ジプシーのエスメラルダを中心に、引き寄せられるように展開する人物間のやりとり。恋心や罪の意識、憎しみが複雑に絡まりあって、最後は悲劇に突入する。人間にはどうしようもない力に翻弄される様子は、(筆者も言っているように)宿命の一言に集約されるように思う。

筆者は同時に、ノートルダム大聖堂を舞台におくことで、かつてのよき芸術作品や文化が廃れてしまうことを嘆いている。時間とともに大聖堂に人の手が加わり、オリジナルの良さが失われてしまうことをいたむ記述があった。

でもそれも、ある意味では「時」の存在から生じる宿命ではないのかな。建築であれ、書物であれ、完成したそのままを維持して完全なままでとっておくことはできない。物理的に見れば、風化や崩壊が考えられるし、本質的な面で見れば、それが表す意味や解釈も時間とともに変わっていくはずだから。

ユゴーの作品は他にも『レ・ミゼラブル』が有名。

(大学附属図書館+市立図書館で借りて)

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