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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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文学部在学中に223冊を読破。

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531冊目!

神様のカルテ 3 神様のカルテ 3
夏川 草介

(小学館文庫) 小学館 2014-02-06

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先日、高校入試対策の国語の問題集に一部引用されているのを見つけました。ちょうど読み終えて数日後のことだったので、そりゃもうびっくり^^;

問題として使われていたのは、p. 266あたり。「憐憫(れんびん)」など、大人でも細かく読み取るのが難しそうな言葉が並んでいました。これを中学生に読んでもらうなら、教えるこちらも事前に目を通しておかないと大変だ (--;

「みんな医者を便利な小道具か何かと勘違いしてるのよ。昼も夜も働かせて、土曜日も日曜日も呼び出して、散々頼っておきながら、ミスを犯したと知った途端、あっさり掌を返して、やっつけようとする」(p. 406-7)

医療ミスと医師不足が主題ですが、この作品では看護師たちのキャラクターも生き生きと描かれています。

→「神様のカルテ」シリーズ:
  ・『神様のカルテ』 (2014/11/21の記事
  ・『神様のカルテ 2』 (2015/05/07の記事
  ・『神様のカルテ 3』

(古本屋で購入・背表紙幅:1.8cm)

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528冊目!

学年ビリのギャルが…現役合格した話 学年ビリのギャルが
1年で偏差値を40上げて
慶應大学に現役合格した話


坪田 信貴

KADOKAWA 2013-12-26

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ビリギャルすごい。坪田先生もすごい。

実話をネットに掲載した点では、『電車男』とよく似た形でヒットした作品です。主人公が周囲の人の支援を受けながら、クライマックスで大逆転を起こすのも同じ。

教えるという立場から読むと、坪田先生の教え方に対するこだわりと気遣いから学ぶことがたくさんありました。生徒と接するときの姿勢・言葉遣い・テクニックは、先生が身につけた心理学に基づいていて、巻末の資料だけ拾い読みするのもおもしろいです。

「ダメな人間などいません。ダメな指導者がいるだけなのです」(巻頭・扉より)

この言葉がずっと、強烈に頭に残っています。

→本文中に登場した本:
  ・山田 詠美 『ぼくは勉強ができない』 (2016/04/04の記事

(古本屋で購入・背表紙幅:2.2cm)
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映画 ビリギャル 映画 ビリギャル DVD
スタンダード・エディション

東宝 2015-11-18

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475冊目!

神様のカルテ2 神様のカルテ2
夏川 草介

(小学館文庫) 小学館 2013-01-04

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本屋大賞で話題になった作品の続編。今回のテーマは「医師と家族の関係」です。

私の親戚や友人にも、医師として日々奮闘している女性たちがいます。そういえば彼女たちの日常を詳しく知らないな。。。

患者の目からみると、主治医は常にそばにいて何かあったら駆けつけてほしい存在。症状が重く生死に関わる場合なら、一層その気持ちは強くなるでしょう。

しかし医師も1人の人間です。家には結婚相手や幼い子どもがいることだってあります。仕事を取るか、家族を取るか? 医療改革で大忙しの現場では、大きな問題になっているようです。

医療のことは難しいしよくわからない。自分は若いから大丈夫。。。そんな「無関心」が現場のお医者さんたちを追い込んでいるのかもしれません。

→本文中に登場した本:
  ・p. 252 フランクル 『夜と霧』 (2012/10/13の記事)…ハルさんの愛読書だそう。

→「神様のカルテ」シリーズ:
  ・『神様のカルテ』 (2014/11/21の記事
  ・『神様のカルテ 2』
  ・『神様のカルテ 3』 (2016/03/08の記事

(古本屋で購入・背表紙幅:1.3cm)
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神様のカルテ2 DVD 神様のカルテ2 DVD
スタンダード・エディション

東宝 2014-10-08

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451冊目!

神様のカルテ 神様のカルテ
夏川 草介

(2010年本屋大賞・第2位)

(小学館文庫)小学館 2011-06-07

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今年(2014年)の春、続編が映画化されました。本屋大賞で話題になってから、文庫化・さらには古本屋に回ってくるのをひたすら待っていました。

地域医療を支える医師の不足を描いた作品は、海堂尊さんをはじめ他の小説(あるいは映画など)にもあります。しかしその現状の表現手法やこめられたメッセージは多種多様。海堂さんがぐいぐい読者を引きつけて強烈な印象を残していくのに対し、夏川さんは穏やかな語り口で涙を誘うタイプです。

どちらが好きかは1人1人のお好みですが・・・、共に著者は現役医師・同じ地域医療というテーマで書かれた作品として、読み比べていったらこれで立派な論文が書けそうな気がします。

(個人的には架空都市が舞台の海堂ワールドがお気に入り。でも山に囲まれた長野の景色の描写がある方が、自然に小説の世界に入っていける人もいるかも?)

今作では「満天の星」「門出の桜」「月下の雪」と短編集の形式を取っているので、読みやすさも人気の一要素になったようです。『2』『3』と続編でどのように話が進んでいくのか、楽しみです。

→本文中に登場した本:
  ・夏目 漱石 『草枕』 (2008/08/25の記事)…主人公の愛読書。

→「神様のカルテ」シリーズ:
  ・『神様のカルテ』
  ・『神様のカルテ 2』 (2015/05/07の記事
  ・『神様のカルテ 3』 (2016/03/08の記事

(古本屋で購入・背表紙幅:1.2cm)

神様のカルテ 神様のカルテ
スタンダード・エディション【DVD】

東宝 2012-02-24

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304冊目!

  
阪急電車 阪急電車

有川 浩

(幻冬舎文庫) 幻冬舎 2010-08-05


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映画を見たのがきっかけで、小説を手に取りました。舞台となった今津線の沿線に、著者自身が住んでいるとのこと。通りで、情景の描写がリアルだと思いました。

彼氏の影響で鉄道にまつわる作品も読むようになりましたが、こう見ていると、一つ一つ違った人生・ドラマを運ぶ媒体としての鉄道というのも面白いですね。

片道で15分の電車旅、各駅に停車しながら、乗客の何人かのドラマを紡ぐ形式が斬新です。でもだからといって違和感を与えることもなく、どこか懐かしさも感じながらするりと読めてしまうのが不思議。

登場人物が多いので、自分なら誰に共感できるか、誰がお気に入りか探してみるのもいいかもしれません。

→著者の他の作品:
  ・『レインツリーの国』 (2015/04/19の記事
  ・「ストーリー・セラー」 "Story Seller" に収録(2013/11/19の記事
  ・「ヒトモドキ」 "Story Seller 2" に収録 (2014/08/12の記事
  ・「作家的一週間」 "Story Seller 3" に収録 (2014/09/05の記事
  ・「R-18」 "Story Seller annex" に収録 (2016/10/31の記事

→映画の公式サイト:
  ・『阪急電車 片道15分の奇跡』 http://hankyudensha-movie.com/

(F市図書館で借りて:1.1cm)
阪急電車 片道15分の奇跡 阪急電車 片道15分の奇跡 [DVD]

ポニーキャニオン 2011-10-28

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283冊目!

私は貝になりたい 私は貝になりたい
あるBC級戦犯の叫び

加藤 哲太郎

春秋社 1994-10-25


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この夏、映画「私は貝になりたい」(中居正広主演)を観ました。実話だと思って原作を読んだのですが、加藤さんのフィクションだったことを知り、今は複雑な思いです。

実際にBC級戦犯として死刑判決を受けた著者は、獄中内で著作を書いたり、家族への手紙をしたためたりしていました。「貝になりたい」の原案も、このときに書いたフィクションとしての遺書の形式をとっていました。

当時、戦犯への一般国民の目線は厳しく、戦犯が刑務所の中で何を考えているか声を上げる場はほとんどなかったそうです。著者もペンネームを使い、架空の曹長の遺書の中で戦争批判の自論を展開しています。

自分が侵略戦争に加担したことへの反省。そして、戦争を繰り返さないために、従軍した一人ひとりに自らの罪と向き合うことの重要性を説く強い思い。獄中でも本を読んで学び続け、思索を続けた著者のひたむきな姿が、文章からも伝わってきました。

読みながら、私は戦犯のことを何も知らなかったのだと気づきました。戦犯どころか、日本が戦争中に何をしていたか、もし自分も戦時中に生まれていたらどんな人生になっていたのか、まったく考えてきませんでした。

現在の日本が領土問題で揺らぐ中、中国や韓国が日本をどう思っているか、実際に日本が過去に何をしてきたのか、今の日本を生きる私たちは知識がなさすぎるのではないでしょうか。

収録されている手記「戦争は犯罪であるか」の中で、著者はこう述べています。

「中国戦犯がアッサリ簡単に釈放されてしまったという事実を、唯一の判断資料として、将来の日本国民が、中国で犯した日本軍人の戦争犯罪を無視したり、過小評価したりするようなことになれば、それはとんでもない認識不足で、不幸な事態をひきおこす恐れがあると思う」 (p. 47)

私には、今の日本の外交問題を予言しているようにも思えてなりません。

戦争中に日本人は何をしたのか、きちんと現代に伝えられてこなかったのは、特に軍に関わった人々の生の声が届かなかったためではないでしょうか。その中で、数々の加藤さんの手記がこうしてまとめられ、私たちの手元に残されたことはとても貴重なことだと思います。

久しぶりに、いい本にめぐり合えたと思える1冊でした。

→本文中に登場した本:
  ・p. 127 バック 『かもめのジョナサン』 (2005/09/02の記事
  ・p. 166 ダンテ 『神曲』 (2012/01/21の記事

→映画のWebサイト:
  ・「私は貝になりたい」(2008年・リメイク版) (東宝サイト内) 
   http://www.toho.co.jp/lineup/kaininaritai/

(F市図書館で借りて・背表紙幅:2.0cm)

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