赤川次郎 『三毛猫ホームズの怪談』

446冊目！

三毛猫ホームズの怪談 赤川 次郎 （角川文庫）　角川書店 1984-07 by G-Tools

猫好きな大地主の屋敷で殺人事件が発生。「猫屋敷」と呼ばれたその家では、主人と共に多くの猫も殺されていた。その後、真っ赤に濡れた猫が村のあちこちに出没。村人たちは猫のたたりだといっておびえ始める。

短時間のうちに複数の事件が起こり、片山たちも村の近辺をたくさん移動するので、読んでいる方はやや振り回されている気分が残ります。でも後半で現われる「赤い猫」は怪談じみていて、怖さ満点。猫が嫌いな人なら悲鳴が出るかも。

殺された生き物が夜な夜な現われて人間を怖がらせる・・・というストーリーはいかにも怪談にありそうです。舞台は多摩ニュータウンを彷彿とさせる現代都市ですが、土地の開発問題とうまくミックスさせたあらすじは面白い！

→「三毛猫ホームズ」シリーズ：
　　・１．『三毛猫ホームズの推理』　（2012/05/07の記事）
　　・２．『三毛猫ホームズの追跡』　（2012/08/13の記事）
　　・３．『三毛猫ホームズの怪談』
　　・４．『三毛猫ホームズの狂死曲（ラプソディ）』　（2015/08/24の記事）
　　・５．『三毛猫ホームズの駈落ち』　（2019/12/14の記事）

（NPOの民間図書館で借りて・背表紙幅：1.5cm）

2014/10/03 (Fri) 【角川文庫】