忍者ブログ
流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
 カレンダー 
08 2024/09 10
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
 ブログ内検索 
 プロフィール 
HN:
流れ星
性別:
女性
職業:
アルバイト
趣味:
読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

各記事TOPの
「○○冊目!」…在学中
「○○冊目!」…卒業後
もうすぐ通算650冊に到達予定。
 カテゴリー 
 P R 
 Amazon 
[496]  [495]  [494]  [493]  [492]  [491]  [490]  [489]  [488]  [487]  [486
271冊目!

  
町医 北村宗哲 町医 北村宗哲(そうてつ)
佐藤 雅美(まさよし)

(角川文庫) 角川書店 2008-12-25


by G-Tools
「発見!角川文庫2011」より

時代小説はあまり読み慣れていませんでしたが、最近は漢方や鍼といった東洋医学に触れる機会も多かったので、すんなりと読めました。江戸時代×医師×ヤクザ・・・とふしぎな組み合わせが、かえっておもしろかったです。

現代とは医療制度が違っていたことも、著者の念入りな調査から学ぶことができます。全国統一の診療報酬制度や皆保険制度はもちろんなし。でも宗哲が貧しい患者に無報酬で往診するなど、むしろ柔軟な対応もできた時代なのかも。

なんとなく(特に後半?)影を落としていたのは、妾を複数かかえることも珍しくなかったという当時の風潮です。宗哲も、妾の子として生まれたがために、父親の正妻や長男たちに冷たくあたられ、ヤクザの世界に入ることになりました。

ほかにも似た境遇の人物が登場し、それぞれが抱える悲しみや、それでも生き抜いていこうとする力強さを感じます。

各短編で、宗哲が診察したある患者の治療経過と、宗哲のもとに持ち込まれたトラブルの経過が並行して語られていました。最後に、絶妙に絡み合って一件落着、のパターンです。

今度の患者さんの症状と、事件がどうつながっていくのか? 推理して読んでいくのがおもしろい作品群でした。

→「町医 北村宗哲」シリーズ:
  ・1. 『町医 北村宗哲』
  ・2. 『やる気のない刺客』 (2013/11/19の記事
  ・3. 『口は禍(わざわ)いの門』 (2013/12/22の記事
  ・4. 『男嫌いの姉と妹』 (2014/01/01の記事

→次に読みたい本を発見!
  ・海堂 尊 『螺鈿迷宮』 (2013/02/09の記事

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.5cm)

収録作品:

・欠落(かけおち)女みつの錯乱
・小塚原の蝉時雨
・お向かいさんの鬼瓦
・ひょっとこの亀
・跡をゆるりと尋ね三省(さんせい)

・御医師村田宕庵(とうあん)の逆襲
・縫物ぎらい
・泡と消えた巨万の富

拍手[0回]

PR

Template by ららららいふ / Material by 素材くん「無料WEB素材屋」

忍者ブログ [PR]