司馬遼太郎 『燃えよ剣』

69冊目！（「2004年新潮文庫の100冊」43冊目）

燃えよ剣 司馬 遼太郎 （新潮文庫）　新潮社 1972-06 by G-Tools

司馬遼太郎の本は初めて読んだ。歴史物なのでどこまで熱中して読めるか心配だったけど、大河ドラマ『新撰組！』を見ておいたおかげで大体の流れはわかった。

新撰組を扱った文学・ドラマ・演劇作品は多い。その分、どんなテーマで描くか、隊の誰を主人公にするか、レパートリーも多いように思う。大河ドラマではわからなかった、歳三の性格や五稜郭での戦いの流れがまた別の描き方で楽しめて面白い。

司馬遼太郎の語り口も特徴的。改行がとても多いし、本文の中に直接注をはさんでいるから、著者がいかにも「語っている」ような雰囲気ができている。斬りあいの場面ではそれがさらに迫力を与えているので、剣術の用語が多少わからなくてもその場の重々しい雰囲気が十分伝わってくる。

→本書について触れている本：
　　・長山 靖生　『不勉強が身にしみる』　（2012/11/14の記事）

（C市図書館で借りて）

2005/03/27 (Sun) 2004_新潮文庫の100冊