流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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文学部在学中に223冊を読破。
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「○○冊目!」…在学中
「○○冊目!」…卒業後
もうすぐ通算650冊に到達予定。
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72冊目!(「2004年新潮文庫の100冊」45冊目)
「生きていることと、死んでいることとは、もしかしたら同じことかもしれない」
この小説は往復書簡の形で書かれている。本来、手紙というのは読む相手が決まっている。だから2人の間で暗黙の了解になっている事柄は書かないのが普通。
でもそれを小説にするとちょっと奇妙なことが起こる。だって、2人がどんな間柄なのか、その間に何が起こったのか、作者から見た不特定多数の読者は知らないから。だからそれをいちいち手紙という形の文章の中で紹介しようとすると現実味がなく不自然な形式の手紙になってしまう。
作者はそれを意図してあえて「手紙」の形式をとっていたのではないだろうか。2人にそれぞれの過去や思いを逐一語らせる、そして彼らは未来に向かって歩み始めてゆく、それがこの物語の演出でもあったわけだから。
→本書のように、手紙形式で表現された小説作品:
・ウェブスター 『あしながおじさん』 (2010/02/22の記事)
・ウェブスター 『続・あしながおじさん』 (2012/07/15の記事)
・三島由紀夫 『三島由紀夫レター教室』 (2011/10/17の記事)
(C市図書館で借りて)
錦繍 宮本 輝 (新潮文庫) 新潮社 1985-05 by G-Tools |
この小説は往復書簡の形で書かれている。本来、手紙というのは読む相手が決まっている。だから2人の間で暗黙の了解になっている事柄は書かないのが普通。
でもそれを小説にするとちょっと奇妙なことが起こる。だって、2人がどんな間柄なのか、その間に何が起こったのか、作者から見た不特定多数の読者は知らないから。だからそれをいちいち手紙という形の文章の中で紹介しようとすると現実味がなく不自然な形式の手紙になってしまう。
作者はそれを意図してあえて「手紙」の形式をとっていたのではないだろうか。2人にそれぞれの過去や思いを逐一語らせる、そして彼らは未来に向かって歩み始めてゆく、それがこの物語の演出でもあったわけだから。
→本書のように、手紙形式で表現された小説作品:
・ウェブスター 『あしながおじさん』 (2010/02/22の記事)
・ウェブスター 『続・あしながおじさん』 (2012/07/15の記事)
・三島由紀夫 『三島由紀夫レター教室』 (2011/10/17の記事)
(C市図書館で借りて)
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