忍者ブログ
流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
 カレンダー 
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
6 7 8 9 10 11
12 13 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
 ブログ内検索 
 プロフィール 
HN:
流れ星
性別:
女性
職業:
アルバイト
趣味:
読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

各記事TOPの
「○○冊目!」…在学中
「○○冊目!」…卒業後
もうすぐ通算650冊に到達予定。
 カテゴリー 
 P R 
 Amazon 
[622]  [621]  [620]  [619]  [618]  [617]  [616]  [615]  [614]  [613]  [612
385冊目!

ライヴ ライヴ
山田 悠介

(角川文庫) 角川書店 2009-06-25

by G-Tools
「発見!角川文庫2011」より

『パズル』を読んでから4年。著者の他の作品もいろいろ面白そうだと迷いつつ、今回選んだのはこの本です。

舞台は2010年の東京。発表当時からすれば近未来的な設定です。死に至る感染病から家族を救おうと、ネット掲示板の書き込みを見て特効薬を受け取りに人々が集まります。

彼らにつきつけられたのは理不尽な要求。突然開催されるトライアスロンのレースに参加し、完走すること。制限時間やトラップをクリアすること。家族を助けたい一心でレースに挑むことに決めたのは、主人公を含め193人。

主催者はなぜこのような大会を思いついたのか。主人公は無事にゴールし、薬をゲットできるのか。レースの行方も気になるところですが、読んでいて印象に強く残ったのは、コース沿道やテレビ中継で大会を見物する人々の描写です。

「それなのに何だこのギャラリーの反応は。 競技が狂えば狂うほど、興奮した目つきに変わっている。 人の不幸を楽しんでいるように思える。彼らからしてみたらこれはゲームなのか」(p. 190)

主催者は大会の意図を伏せたまま、マスコミにトライアスロンレースを中継させています。報道各局も、出場者の生々しい競り合いやトラップでの格闘ぶりをTVで流し続けます。黙々とゴールを目指そうとする出場者とは対照的で、この温度差は東日本大震災時の報道を思い出させました。

→著者の他の本:
  ・『リアル鬼ごっこ』 (2016/05/10の記事
  ・『パズル』 (2009/09/09の記事

→次に読みたい本を発見!
  ・山田 悠介 『パーティ』 (2013/12/15の記事

(古本屋で購入・背表紙幅:1.2cm)

拍手[0回]

PR

Template by ららららいふ / Material by 素材くん「無料WEB素材屋」

忍者ブログ [PR]