玄田有史 曲沼美恵 『ニート フリーターでもなく失業者でもなく』

342冊目！

ニート フリーターでもなく失業者でもなく 玄田 有史 曲沼 美恵 （幻冬舎文庫）　幻冬舎 2006-08 by G-Tools

「ニート、そしてニートになりそうな人たちが本当に必要としているのは、職業についての知識や情報ではない。むしろ、自分が人と交わっている実感であり、交わることの緊張とそのなかでの楽しさだ。啓発教育よりは、そんな実感体験を、中学卒や高校中退を含めた多くの若者たちは、心の底で欲している」　（p. 109）

「ニート」という言葉が一般に知られるきっかけとなった本。2人の著者による共著で、異なる面から取材・検証を進めています。

私はうつで仕事を続けられなくなり、今も無職のまま。闘病中という意味ではニートの定義には当てはまらないのかもしれないけど、本文を読んでいるうち自分もニート予備軍に思えてきました。

本文では中盤に、「14歳」を一つのターニングポイントとして挙げ、5日間の職業体験の取り組みを紹介しています。自分が14歳のとき、何をしていたか・・・普段なにを考えながら過ごしていたか。思い返すと、（↑の引用文のような）「人と交わっている実感」がもてていたかどうか疑問です。

→本書について触れている本：
　　・本田 由紀 他　『ニートって言うな！』　（2012/09/08の記事）

（NPO運営の民間図書館で借りて・背表紙幅：1.3cm）

2013/04/11 (Thu) 興味本位