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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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 プロフィール 
HN:
流れ星
性別:
女性
職業:
アルバイト
趣味:
読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

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272冊目!

  
「ニート」って言うな! 「ニート」って言うな!
本田 由紀
内藤 朝雄
後藤 和智

(光文社新書) 光文社 2006-01-17


by G-Tools
「ニート騒ぎは、いつのまにか労働と教育を『人間の条件』とみなすような世論が拡大した可能性を示唆しています。

そして油断していると、この条件を満たさない人たちが、いわば『プチ人間以下』と見なされて、個人の尊厳を奪われ、脱人間化されるところまで、日本社会が転がり落ちていく可能性があります」 (p. 166 改行引用者)


知人の知人に、定職なし・独身・学生でもなく両親と同居、という人がいます。直接お会いしてもほとんど話をしたことはなく、詳しいことはよくわからないのですが「これっていわゆるニートかな?」と思ったところから興味が出てきました。

ところが開いてびっくり。「ニート」一言をめぐる問題が次々と提起され、内容満載の1冊でした。

形式としては、3人の著者がそれぞれ草稿を持ち寄り、1部ずつ異なる視点から意見を述べています。微妙に見解の違いも見られますが、「ニート」という言葉を軽々しく使う風潮に違和感を持ち、もっと社会構造的な問題として提起したい、という点で一致しています。

読んでみてまず驚いたのが、「ニート」の定義が本家イギリスと日本で違うということ(第1部・第1章)。ざっくり言えば日本のほうが年齢層が広く、失業者を含まない。また、時間が立つうちに定義があいまいになり、「やる気のない若者」「親離れできない子」「ダメ人間」の代名詞としても使われ始めていること(第3部)でした。

そういえば、私も現在無職で求職活動はしていません。でも、体調不良だから就職したくてもできません。代わりといっちゃなんですが、家の中では主婦として家事を仕切る立場です。病人なのか主婦なのか、はたまたニートでしょうか?

→本書の第3部で参考文献として挙げられていた本:
  ・玄田 有史 曲沼 美恵 『ニート フリーターでもなく失業者でもなく』 (2013/04/11の記事
  ・斎藤 環 『社会的引きこもり』 (2013/02/27の記事
  ・正高 信男 『ケータイを持ったサル』 (後日更新予定)
  ・宮本 みち子 『若者が〈社会的弱者〉に転落する』 (2005/07/09の記事

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.3cm)

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