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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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 プロフィール 
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流れ星
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女性
職業:
アルバイト
趣味:
読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

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63冊目!

人間の覚悟 人間の覚悟
五木 寛之

(新潮新書) 新潮社 2008-11


by G-Tools
五木さんの著書を読むのは初めてです。

「そろそろ覚悟をきめなければならない。
 最近、しきりにそんな切迫した思いがつよまってきた。
 以前から、私はずっとそんな感じを心の中に抱いて、日をすごしてきていた。しかし、このところ、もう躊躇している時間はない、という気がする」(p. 3 改行本文)


こんな書き出しで始まるこの本。「序に代えて」というタイトルで切々とつづられるまえがきを読んでいると、今の世の中に対して抱いている不安感をあおられるようで、ぞくっとしました。

戦争体験のエピソードや、たびたび触れられる仏教の話、社会を「躁の時代」と「鬱の時代」として捉える切り口。

どうしよう。いざ手にとってみたはいいけど、難しそうだし頭が痛い内容だな。最後まで読めるかなぁ。

読み始めは不安でしたが、本文の語り口は非常に丁寧で、今まで自分が持っていた社会観をじっくり見直すことができたと思います。

これからの社会は、政治的にも経済的にも下降の道をたどる。それを人間の力で上昇に転ずることはできないと諦め、現実を見据えることが必要だ。それがすなわち、「覚悟」であると五木さんは説いています。

印象に残ったのは、次の一言。

「つき放したような言い方ですが、信じる、とは裏切られても後悔しないということです。何かを信じたなら、裏切られることがあっても絶対に後悔もせず、責めもしない、それも覚悟なのです」(p. 125)

「信じる」ということ、「覚悟する」という言葉の重みをひしひしと感じました。

(実家で借りて・背表紙幅:0.9cm)

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