吉田修一 『さよなら渓谷』

420冊目！
（2011・新潮文庫の100冊／73冊目！）

さよなら渓谷 吉田 修一 （新潮文庫）　新潮社 2010-11 by G-Tools

先日、映画版がDVDで出ました。著者は、「悪人」の作者でもある吉田修一氏です。

「悪人」はまだ読んでいないのですが、世間の目にさらされたり追われたりする男女を描いている点でテーマが似ているのかなと思いました。私が手に取るタイプの恋愛小説とは一線を画した、大人向けの作品という印象です。

山奥の人が少ない地域を舞台にしていることもあって、場面ごとの起伏も小さく、個人的に読みにくさを感じる文面でした。でもこれも著者特有の書き方なのかもしれません。クライマックスで静かに種明かしがされ、読後に響く感覚は新鮮です。

→著者の他の作品：
　　・「少年前夜」　『いつか、君へ Boys』収録　（2015/07/21の記事）
　　・『あの空の下で』　（2017/11/01の記事）

（NPOの民間図書館で借りて・背表紙幅：1.0cm）

さよなら渓谷 [DVD] by G-Tools

2014/04/25 (Fri) 2011_新潮文庫の100冊