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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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 プロフィール 
HN:
流れ星
性別:
女性
職業:
アルバイト
趣味:
読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

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455冊目!

それから それから

夏目 漱石

(角川文庫) 角川書店 1985-10

by G-Tools
「いいか、君は笑っている。笑っているが、その君はなにもしないじゃないか」(p. 87)

何年も前に「三四郎」を読んで以来、続く2作も読みたいと思ったまま時間がたってしまいました。続編かと思っていたら、独立したお話でした。

主人公は現代日本で言う高学歴ニート。大学を卒業して高い教養を身につけたのに、職には就かず結婚もせず、経済的にも親に頼って暮らしています。自立願望もあるものの、その知識とプライドから社会に適応できずジレンマを抱える姿が、現代人とも重なります。

「なぜ働かないって、そりゃ僕が悪いんじゃない。つまり世の中が悪いのだ」(p. 90)

私も体調を崩して働けなかった数年間、そっくりなことを考えました。問題は自分にあるのではなく、環境や社会にあるのだと責任転嫁して納得しようとしていたのです。

本作でもう1つ大きく扱われているテーマは、三角関係及び不倫について。発表当時の男女観が反映され、家庭における妻の立場がどのようなものだったのか考えるヒントになりそうです。

→この本について触れている本:
  ・姜 尚中 『悩む力』 (2010/03/21の記事
  ・長山 靖生 『若者はなぜ「決められない」か』 (2013/01/20の記事

→漱石の「初期三部作」:
  ・『三四郎』 新潮文庫 (2009/01/28の記事
  ・『それから』
  ・『門』 (2015/04/25の記事

→著者の他の本:
  ・『草枕』 新潮文庫 (2008/08/25の記事
  ・『夢十夜・草枕』 集英社文庫 (2013/08/26の記事
  ・『こころ』 角川文庫 (2014/03/09の記事

NPOの民間図書館で借りて・背表紙幅:1.3cm)

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