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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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文学部在学中に223冊を読破。

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若者はなぜ「決められない」か 若者はなぜ「決められない」か
長山 靖生

(ちくま新書) 筑摩書房 2003-09

by G-Tools
長山さんの著書を何冊か読んで、他の本にも触れてみたいと思っていました。この本ではフリーターの問題を主題として扱っていますが、第5章では著者の得意とする明治末期の作品分析も交えて、現代につながる点を指摘しています。

フリーターや若者と社会との問題を論じるにあたっては、社会学や心理学の面から議論されることがほとんどです。文学的手法で、ときどき著者自身の職業選択の体験も示しながら述べるというのは初めての見方ではないでしょうか。

特に私が考えさせられた点は、以下の3つです。

(1) 「フリーターにとって『若さ』に価値があるということは、逆言すれば若くなくなった時点で、フリーターは無価値になるということだ」 (p. 68)

(2) 「いやしくも才能とは、その程度の外的要因で放棄してしまえるようなものではない。何があろうと、どんなに邪魔をされようと、ときには弾圧されて生命の危機に脅かされようとも、やめることが出来ないのが、本当の才能だ」 (p. 86)

(3) 「フリーターから脱出するにせよ、そのなかから自分の新しいライフスタイルを構築するにせよ、自分のライフスタイルを決定する主導権を若者が自分で掴むためには、自分たちが無意識に前提としている文化基盤の異常さを認識し、意識化する必要がある」 (p. 118)

この本の出版から10年がたち、非正規雇用の労働者はいっそう増えていることが予想されます。。。

→参考文献に挙げられていた本:
  ・谷崎 潤一郎 『痴人の愛』 (2005/01/21の記事
  ・夏目 漱石 『それから』 (2014/12/28の記事
  ・夏目 漱石 『門』 (2015/04/25の記事
  ・森 鴎外 「雁」 (2011/11/22の記事

→著者の他の本:
  ・『謎解き 少年少女世界の名作』 (2012/05/13の記事
  ・『不勉強が身にしみる』 (2012/11/12の記事

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.2cm)

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