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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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流れ星
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アルバイト
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読書
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文学部在学中に223冊を読破。

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もうすぐ通算650冊に到達予定。
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40冊目!

三四郎 三四郎
夏目 漱石

(新潮文庫) 新潮社 1948-10


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熊本から東京へ、大学入学と同時にやってきた三四郎。彼が東京で出くわす人、場所、物への戸惑いを読んでいると、私自身の大学生活も自然によみがえってきます。

漱石独特の文体は、現代人にはちょっと読みにくいかも。でもだんだん慣れてくると、昔も今も、若者・学生の考えていることは大きくは違わないんじゃないかと思えるようになってくるから不思議。

「あなたには度胸がない」と言われて何も言い返せない三四郎。そんな彼の姿の滑稽さも、漱石ならではのユーモアのように思えます。後半に進むに従って味わい深くなってきたかな。

→漱石の「初期三部作」:
  ・『三四郎』
  ・『それから』 (2014/12/28の記事
  ・『門』 (2015/04/25の記事

→著者の他の作品:
  ・『草枕』 新潮文庫 (2008/08/25の記事
  ・『夢十夜・草枕』 集英社文庫 (2013/08/26の記事
  ・『こころ』 角川文庫 (2014/03/09の記事

(実家で借りて・背表紙幅:1.0cm)

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142冊目!

鏡の国のアリス 鏡の国のアリス

キャロル Lewis Carroll
訳:脇 明子

(岩波少年文庫) 岩波書店 2000-11


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 「不思議の国のアリス」ではトランプ、この作品はチェスがモチーフ。ポーンのコマとして鏡の国のチェスに参加することになったアリスは、他にもコマとなってゲームを進める奇妙な登場人物たちに出くわす。

 ポーンって確かまっすぐに1マスだけしか進めないよね。最初の一手は2マスでもいいんだけど。でもチェスボードの上を渡りきって端まできたら、好きなコマとして使っていいなんてルール、あったっけ?最近チェスやってないからわかんない…。

 「チェックメイト」が「王手」って訳されてるのが笑えた。でも冒頭に出てくるコマの進む順番を見ながら読めば、チェスの細かいルールがわからなくても楽しめる。そのくらい、アリスと一緒になって鏡の国の世界に夢中になれるよ。

→他の出版社による版:
  ・『かがみの国のアリス』 角川つばさ文庫版 (2020/06/27の記事

→著者の他の作品:
  ・『不思議の国のアリス』 新潮文庫版 (2005/09/30の記事

(C市図書館で借りて)

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98冊目!

ヴェニスに死す ヴェニスに死す
トオマス マン Thomas Mann
訳:実吉 捷郎

(岩波文庫) 岩波書店 2000-05


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前半部分は抽象的な表現がずらずら書かれていて、まるで哲学書を読んでいるようだった。これ、小説だよね??と自問自答しながら読むうちに、ようやく主人公が出てきて旅に出始めたので一安心(笑)

 初老のドイツ人作家アッシェンバッハが、ふとした旅行で訪れたヴェニス(=ヴェネツィア)で出会ったポーランド人少年に愛情を抱き、苦悩する姿を描いた作品。

 同性愛。自らが持つ理想像としての美と現実との対立。そして某所に登場するヴェニスの情景描写。1度読み通すだけじゃ完全には理解できない。

 名著を何冊も書き、何不自由ない生活を送ってきた彼が、1人の少年との出会いによって心が乱れ、壊れていく。美というものはこれほど理性をマヒさせ、人を変えていってしまうものらしい。

→著者の他の本:
  ・『講演集 ドイツとドイツ人』 (2005/08/26の記事
  ・『トニオ・クレエゲル』 (2011/10/05の記事

(C市図書館で借りて)

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91冊目!

マクベス マクベス
シェイクスピア SHAKESPEARE
訳:木下 順二

(岩波文庫) 岩波書店 1997-09


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シェイクスピア4大悲劇の1つ。主人公マクベスはスコットランドの王であるダンカンに仕える武将。その彼の前に魔女が現れ、マクベスがいずれ王位につくと予言する。マクベスは王位を獲得するために王を暗殺し、自分の身を案じてさらに人殺しを企てる…

独特の脚本形式の文章を読むのにもだいぶ慣れてきたかな。『ハムレット』もこの形式だったし。魔女が登場するのは執筆当時の魔女狩りを反映しているんだそうで、彼女たちの描写が生々しい。

たった1人の人間を殺したことによって、マクベスはさらに何人もの人間を殺さなければならないという悪循環に陥る。自分にとって邪魔な人間を片付けることになるから、本当はそこで精神的安定を得られるはずなのに、実際は全く逆で矛盾している。その矛盾の中、予言通り彼自身も暗殺されてしまった。

マクベスに限らず、人間てみんなこんなものじゃないかな。目先の欲にかられて、結局どうしようもない状況にはまり込んで。ただの「悲劇」じゃすまないものを感じた気がする。

(大学附属図書館で借りて)

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39冊目!

はてしない物語 はてしない物語
ミヒャエル・エンデ 上田 真而子 佐藤 真理子 Michael Ende
岩波書店 1982-06


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 ドイツ語の授業で「ネバー・エンディング・ストーリー」を見た(もちろんドイツ語で)。ところが話の内容がさっぱりわからず、自分で原作を読むことにした。エンデの作品というと、以前『モモ』を途中で挫折した経験があったので、ちゃんと終わりまで読み通せるかどうかは不安だったものの、最近ブームのファンタジー小説に慣れつつあったせいか難なく読めたというところ。

 『指輪物語』にハマった人には是非おすすめしたい本。物語の舞台となる世界には数々の種族がいたり、主人公がアウリンというおまもりを手に入れることで自身の心に変化が起こったり、城をめぐって戦争がおこったりと、結構似ている部分が多い。

 現実世界と本の中の世界がリンクする設定は『ソフィーの世界』、現実世界から人間を救い主として呼び出したり、自分の望むままに世界を作り上げることができたりという点は、CLAMPの漫画『魔法騎士レイアース』を連想させた。

 文学を学ぶ学生っぽい視点で1つ(笑)。物語のラスト、何もかもを失ってしまった主人公が、「生命の水の泉」につかり、生きる喜びを見出す場面がある。これはキリスト教の洗礼のイメージで描かれたものと思われる。ヨーロッパ文学ではよく使われるモチーフで、水にひたる、ぬれることによって過去の自分が死を迎え、新しい自分に生まれ変わることを象徴している。そういう意味ではこの物語は宗教的な内容も含んでいるという見方もできるのでは。

 最後に。これを読むと映画版にそれほど感動しなくなってしまうのでご注意。映画版は物語の前半部分で強制終了させている状態なので、話の流れ全体を知ってしまうと不完全燃焼の感が強くなる気がする。(むしろ後半部分の方が、映画にしたとき面白いんじゃないかなぁ・・・)

→著者の他の作品:
  ・『モモ』 (2008/09/24の記事

(先生からお借りして)

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