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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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流れ星
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アルバイト
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読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

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144冊目!(「2004年新潮文庫の100冊」80冊目)

神様のボート 神様のボート
江國 香織

(新潮文庫) 新潮社 2002-06


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 愛する人が見つけてくれるのを待ちながら、あちこちを引越してまわる葉子。そのかたわらで成長していく娘、草子。「旅がらす」の2人が考える「幸せ」と「現実」の果てにひらけた未来は…

 自分なりに考えたこの作品のテーマは「染まる」ということ。葉子が引越しを繰り返すのは、「あのひとがいない場所になじむわけにはいかないから」だと書かれている。代わりに、彼女は自分の心を愛する人に捧げきっていて、その人に染まることには躊躇しない。

 一方で草子は成長するにつれそんなママを冷ややかに見るようになる。連れられて無理に転校し、せっかく仲良くなった友達とも別れなければならない。草子は生まれながらにしてママの生き方に従うことになった。だから、家を出ようと決心するに至ったんだと思う。自分の何を守り、何を外へ向けて開いていくかは自分で決めるために。

 クライマックスで、2人の乗った「ボート」の行く末がはっきりする。この展開はうまくできすぎじゃないかなぁなんて思いもあったけど、読んでて驚かされる、面白い結末だった。

→著者の他の本:
  ・『すいかの匂い』 (2005/01/06の記事
  ・『つめたいよるに』 (2005/03/14の記事
  ・『きらきらひかる』 (2005/04/10の記事
  ・『冷静と情熱のあいだ Rosso』 (2008/01/04の記事

(本屋で立ち読み)

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140冊目!(「2004年新潮文庫の100冊」79冊目)

「さよなら」が知ってるたくさんのこと 「さよなら」が知ってるたくさんのこと
唯川 恵

(新潮文庫) 新潮社 2001-09


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唯川さんてエッセイストでもあったんだね。いくつもの恋愛小説を発表してるけど、彼女自身いろいろな恋を経験してるからこそあんな豊富に作品が書けるんだね。

恋愛についてのアドバイス中心。いつも自分の恋愛はうまくいかないなーと思ってる人におすすめ。必ずしも解決策が見つかるとは限らないけど、気分は休まると思う。

→著者のほかの本:
  ・『恋人たちの誤算』 (2005/05/13の記事
  ・『ため息の時間』 (2005/07/28の記事
  ・『肩ごしの恋人』 (2009/11/10の記事
  ・『恋せども、愛せども』 (2013/03/13

(C市図書館で借りて)

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135冊目!(「2004年新潮文庫の100冊」78冊目)

不思議の国のアリス 不思議の国のアリス
キャロル Lewis Carroll

訳:矢川 澄子
絵:金子 國義

(新潮文庫) 新潮社 1994-03


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ディズニー映画のイメージしかなかったな。新潮の100冊に入ってなかったら原作で読もうなんて気にもならなかった。

何箇所かに出てくる言葉遊びや洒落は、原文ではどうなってるんだろう…そればかり気になる。訳はうまくできてるけどちょっと古いかな?

頭がカタいとあまり面白いとは素直に言えないかも。いくつも出てくるユーモアは理解が難しそうなものも混じってるし。

→本書を映画化した作品:
  ・『ふしぎの国のアリス』(ディズニー版) http://character.disney.co.jp/alice-in-wonderland/

→本書について触れている本:
  ・徳仁親王 『テムズとともに 英国での二年間』 (2012/08/07の記事

→著者の他の作品:
  ・『鏡の国のアリス』 岩波少年文庫版 (2005/10/19の記事
  ・『かがみの国のアリス』 角川つばさ文庫版 (2020/06/27の記事

(C市図書館で借りて)

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132冊目!(「2004年新潮文庫の100冊」77冊目)

理由 理由
宮部 みゆき

(新潮文庫) 新潮社 2004-06-29


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都内荒川区の高層高級マンションで殺人事件が起こった。殺害された4人の男女はその部屋の住人ではなかった。事件はどのようにして発生したのか、犯人は誰か、殺害された人物の身元は…。

ジグソーパズルのピースがだんだんつながっていって、最後にぴたっとはまる感じ。よく見かける3人称の小説の文体と、ドキュメンタリー調の淡々とした文章とが交互に出てくるのは、きっと読者を飽きさせない工夫では。

事件そのものはニュースで実際に見かけそうなもの。けれども経緯が解明されていくにつれて、現代社会に巣くっている様々な問題が顔をのぞかせる。大都会は近所づきあいや家族内の交流を減らし、マンションでは隣の部屋に誰が住んでいるかもわからない。

この事件が「悲劇」だといえるのは、こうした問題が山積みになった結果発生しうるものであったからだと思う。殺害された4人はある意味で現代社会の弱者であり、犠牲者でもある。作品の終わりの書き方は、こうしたメッセージの表れではないか。

→著者の他の本:
  ・『魔術はささやく』 (2005/06/24の記事
  ・『火車』 (2006/03/30の記事
  ・『初ものがたり』 (2008/01/27の記事
  ・『ブレイブ・ストーリー』 (2009/07/08の記事
  ・『龍は眠る』 (2015/08/14の記事

(C市図書館で借りて+本屋で立ち読み)

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128冊目!(「2004年新潮文庫の100冊」76冊目)

スタンド・バイ・ミー スタンド・バイ・ミー
恐怖の四季 秋冬編

スティーヴン・キング Stephen King

(新潮文庫) 新潮社 1987-03


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映画にもなった有名作品。森に子供の死体があるという噂を聞きつけた少年4人組が、2日をかけて線路をたどって見に行く物語。

作品そのものはとても有名だけど、実は4つの小説からなる「恐怖の四季」というシリーズで刊行されたもの。この作品は秋にあたるもので、主人公たちの冒険の終わりとともに彼らは大人になり、季節も夏から秋へと移り変わっていく…という流れ。

湯本香樹実さんの『夏の庭』(2005/03/11の記事)が、日本版「スタンド・バイ・ミー」だと言われる通り、2つの作品はテーマがとてもよく似てる。あらすじも共通点が多いかな。ただ、キングの作品はところどころにホラーの要素が含まれているところが彼らしい。少年たちが見つけに行った死体も、高齢のおじいさんではなく同年代の少年のものだから、彼らが抱いた気持ちも当然変わってくる。

他人の死を通して、自らの生を考える。でもそれだけではなくて、少年たちの友情や成長を扱ってるところが、読んだあと重苦しい空気を残すことなく、さわやかな印象を作っているように思う。映画はどうなってるんだろう? 見てみたいなー。

※「恐怖の四季」シリーズの春夏編、『ゴールデンボーイ』はこちらから→2005/09/14の記事

(C市図書館で借りて)

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127冊目!(「2004年新潮文庫の100冊」75冊目)

そういうふうにできている そういうふうにできている
さくら ももこ

(新潮文庫) 新潮社 1999-06


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さくらさんが妊娠発覚から無事出産して子育てを始めるまでを書いたエッセイ。女性にとっての「一大ドラマ」も彼女が書くとこうなるんだ、と納得しつつも楽しく読めた。

私自身、母には「女性として産む産まないは本人の自由だけど、出産は確実に1人の人間として成長する手助けになるよ。形の上では子供を育てていくわけだけど、実際は子供に育てられてることになるのよね。」と聞かされていたから、こうしたエッセイの形にまとめることにも意義があるように思う。

少子化が進んでいる中で、出産や子育てに関しての社会の認識は確実に変わってきているんじゃないかな。この本が出版された当時と、現在とでは読者の反響はどう違うんだろう。

→著者の他の本:
  ・『さくらえび』 (2005/08/05の記事

(C市図書館で借りて)

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