流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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文学部在学中に223冊を読破。
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「○○冊目!」…在学中
「○○冊目!」…卒業後
もうすぐ通算650冊に到達予定。
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71冊目!
「<勝間和代>を目指さない」のキャッチコピーにひかれました。新聞の新刊広告で見つけて、即買いに走ろうとした矢先に母が購入。勝間ブームに踊らされているな、と自認しつつ手に取りました。
…というのも、こんないきさつがあります。
---------- 以前に読んだ、勝間さんの『断る力』(2009/05/13の記事)と『勝間和代のインディペンデントな生き方 実践ガイド』(2009/06/01の記事)。読み終えてしばらくは「よし、私も今日から努力を重ねて将来のために頑張ろう」と一念発起していました。
ところが、うつ病を抱えた身ではなかなかうまくいかないのが現実でした。体調の波があって、思うように勉強ができないし仕事すらできない。まして不況の波は押し寄せるばかりで、病気が治っても再就職できるかどうかもわからない。
新聞を読んでいても暗いニュースばかりで、いずれこんな混沌とした社会に復帰することになるのか、とがく然とする毎日を送っています。将来に対して期待が持てずに過ごす中、抱くのは「このままじゃ、私、幸せになれないんじゃないか」。不安のタネだらけでした。
そして浮かんできた1つの問いが、「幸せって、何だっけ?」。そんな時に見つけたのが、この本でした。---------- 香山さんの提案する、「平凡、穏やか、楽ちん。脱ひとり勝ち時代の、新しい幸せのかたち」(帯より)。それは、新しいけれども、当たり前の暮らしを受け入れて満足すること。「ふつうの幸せ」という言葉が、静かに、それでいて確かに心に響いたように思います。
日本人はずっと、アメリカ型経済を追いかけて戦後を突き進んできました。しかし100年に1度と言われる大不況に陥った今、経済的・物質的豊かさと引き換えに失ってしまったものがあることにも気づき始めています。
私も、これまでを振り返って思います。恋人、お金、仕事と夢、輝かしい成功…あまりにも色々なものにしがみついていたなと。それは形だけの幸せに過ぎず、かえって自分を不幸にしていたのかもしれません。
事実、今の私は胸を張って「私は幸せです」と言うことができません。病気になり、仕事を手ばなし、恋人とは離れ離れになり、自信も生きる希望も失いかけている。
この本の各章のタイトルは、「…しない」という否定形ばかりが並んでいます。それから考えてみると、「しがみつかない」というのは、今までの「これが幸せ」という固定観念から自由になることではないかと思います。
「努力したくても、そもそもそうできない状況の人がいる。あるいは、努力をしても、すべての人が思った通りの結果にたどり着くわけではない。これはとても素朴でシンプルな事実であるはずなのだが、まわりを見わたしてみるととくに最近、そのことを気にかける人がどんどん減っているように思える。
(中略)
つまり、努力できない人や失敗して窮地に陥っている人がいることなど、世の中には最初から存在していないかのように扱われてしまうのだ」(p. 186-187)
ずっと「努力すれば幸せになれる」と信じ込んできた自分がいます。でも、この箇所を読んで「いくら努力しても幸せになれない」現実もあるのだと気づかされました。
なぁんだ、無理してがんばらなくてもいいんだぁ…。
その時、ふっと肩の力が抜けて一瞬楽になれたように思えます。
これまでずっと追い求めてきたものを手ばなすのは勇気がいります。でも、思いきってしがみつくことをやめてしまえば、気持ちが楽になりそうです。
刊行以来、この本は反響を呼び版を重ねているそうです。それこそ「新しい幸せのかたち」を探している人が多いのかもしれません。
→著者の他の本:
・『雅子さまと「新型うつ」』 (2009/06/15の記事)
・『女はみんな「うつ」になる』 (2011/09/29の記事)
・『私は若者が嫌いだ!』 (2012/08/18の記事)
・『知らずに他人を傷つける人たち』 (2014/04/22の記事)
(実家で母から借りて・背表紙幅:1.1cm)
しがみつかない生き方 -「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール 香山 リカ (幻冬舎新書) 幻冬舎 2009-07 by G-Tools |
…というのも、こんないきさつがあります。
ところが、うつ病を抱えた身ではなかなかうまくいかないのが現実でした。体調の波があって、思うように勉強ができないし仕事すらできない。まして不況の波は押し寄せるばかりで、病気が治っても再就職できるかどうかもわからない。
新聞を読んでいても暗いニュースばかりで、いずれこんな混沌とした社会に復帰することになるのか、とがく然とする毎日を送っています。将来に対して期待が持てずに過ごす中、抱くのは「このままじゃ、私、幸せになれないんじゃないか」。不安のタネだらけでした。
そして浮かんできた1つの問いが、「幸せって、何だっけ?」。そんな時に見つけたのが、この本でした。
日本人はずっと、アメリカ型経済を追いかけて戦後を突き進んできました。しかし100年に1度と言われる大不況に陥った今、経済的・物質的豊かさと引き換えに失ってしまったものがあることにも気づき始めています。
私も、これまでを振り返って思います。恋人、お金、仕事と夢、輝かしい成功…あまりにも色々なものにしがみついていたなと。それは形だけの幸せに過ぎず、かえって自分を不幸にしていたのかもしれません。
事実、今の私は胸を張って「私は幸せです」と言うことができません。病気になり、仕事を手ばなし、恋人とは離れ離れになり、自信も生きる希望も失いかけている。
この本の各章のタイトルは、「…しない」という否定形ばかりが並んでいます。それから考えてみると、「しがみつかない」というのは、今までの「これが幸せ」という固定観念から自由になることではないかと思います。
「努力したくても、そもそもそうできない状況の人がいる。あるいは、努力をしても、すべての人が思った通りの結果にたどり着くわけではない。これはとても素朴でシンプルな事実であるはずなのだが、まわりを見わたしてみるととくに最近、そのことを気にかける人がどんどん減っているように思える。
(中略)
つまり、努力できない人や失敗して窮地に陥っている人がいることなど、世の中には最初から存在していないかのように扱われてしまうのだ」(p. 186-187)
ずっと「努力すれば幸せになれる」と信じ込んできた自分がいます。でも、この箇所を読んで「いくら努力しても幸せになれない」現実もあるのだと気づかされました。
なぁんだ、無理してがんばらなくてもいいんだぁ…。
その時、ふっと肩の力が抜けて一瞬楽になれたように思えます。
これまでずっと追い求めてきたものを手ばなすのは勇気がいります。でも、思いきってしがみつくことをやめてしまえば、気持ちが楽になりそうです。
刊行以来、この本は反響を呼び版を重ねているそうです。それこそ「新しい幸せのかたち」を探している人が多いのかもしれません。
→著者の他の本:
・『雅子さまと「新型うつ」』 (2009/06/15の記事)
・『女はみんな「うつ」になる』 (2011/09/29の記事)
・『私は若者が嫌いだ!』 (2012/08/18の記事)
・『知らずに他人を傷つける人たち』 (2014/04/22の記事)
(実家で母から借りて・背表紙幅:1.1cm)
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