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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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流れ星
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女性
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アルバイト
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読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

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678冊目!


(原題:Through the Looking-Glass and What Alice Found There)

子ども向けですが、新訳に興味があったので読んでみました。

他社の訳書では、原文の韻や言葉遊びの逐語訳が徹底されているものの、日本語としては読みにくいことが多かった印象があります。この点、今回の新訳では「子供にもおもしろさをわかりやすく伝える」ことが重視されていて、大人も一緒に読んで楽しめる作品になったと思います。

巻頭には、物語のカギとなるチェスのルールがイラスト付きでついています。複雑なルールは省略し、あらすじに関係した重要なものだけを紹介していて、子供向けには十分です。

→他の出版社による版:
  ・『鏡の国のアリス』 岩波少年文庫版 (2005/10/19の記事

→著者の他の作品:
  ・『不思議の国のアリス』 新潮文庫版 (2005/09/30の記事

(古本屋で購入・背表紙幅:1.6cm)

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677冊目!


(英題:CASE FILES OF ALL-ROUND APPRAISER Q Vol.10)

3年前に莉子が経験した、ある事件。まだ鑑定の仕事を始めたばかりの頃は、吸収した知識をうまく使いこなせず苦労していたことが語られます。

また、莉子が鑑定の店を開いた場所についても、ある事実が明らかに。

小笠原くんがまた出てこないのが個人的には残念でしたが、代わりに莉子のパートナーとして事件解決に協力するオリジナルキャラクターが登場します。

読み始めは番外編扱いかと思ったけど、随所に今後への伏線も仕込まれていて、シリーズをすべて楽しむには必読の巻です。

→著者の他の作品:
  ・『ミッキーマウスの憂鬱』 (2011/07/04の記事

→「万能鑑定士Q」シリーズ:
  ・ I 力士シール篇・上巻 (2016/04/29の記事
  ・II 力士シール篇・下巻 (2016/05/14の記事
  ・III 音楽プロデューサー詐欺事件 篇 (2018/01/10の記事
  ・IV 映画ポスター連続放火事件 篇 (2018/03/16の記事
  ・V パリ フォアグラ異物混入事件 篇 (2018/09/16の記事
  ・VI 万能贋作士事件 篇 (2019/03/15の記事)
  ・VII ファッション雑誌と逆錬金術 篇 (2019/04/22の記事
  ・VIII 台湾と奇跡の浄水装置 篇 (2019/09/28の記事
  ・IX モナ・リザの贋作 篇 (2019/11/16の記事
  ・X 複製された印鑑 篇
  ・XI 京都 願いがかなう寺 篇 (2020/06/30の記事
  ・XII 大阪 太陽の塔 篇 (2020/09/10の記事

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.2cm)

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676冊目!


(L. M. Montgomery 訳:谷口由美子 角川文庫 2009/02/25)
(原題:The Blue Castle)
「発見!角川文庫2011」より

「赤毛のアン」の作者、モンゴメリの作品です。アンシリーズの他の小説はあまり日本で紹介されていないようです。

タイトルの「青い城」は、主人公の女性にとっての理想郷で、架空の自分の居場所の名前です。彼女は現代日本で言うところの「おひとりさま」で、婚期を逃したまま親と実家暮らしを続けています。

母親に何かと小言を言われ続ける彼女は、日々の暮らしの中に楽しみを見出すことができず、自分らしい暮らしや生き方ができないまま、ただ時間が過ぎていくを受け入れざるを得ない毎日を過ごしています。もう十分な大人なのに、母親を含め親戚には子供扱いされてばかりで、家のお荷物になっているストレスも抱えています。

「ヴァランシーは、自分が罪を犯したような、うしろめたい気がしていた。これまで、母親に対して、手紙を秘密にしたことなどない。自分が出すものも、きたものも、すべて母親が一度目を通していたからだ」(p. 57)

手紙一つを受け取って読むのも、何を着るかも親の目を伺わなければならない息苦しさ。前半の親子の距離感はとてもリアルに描かれていて、同じ悩みのあった私は夢中で読みました。

しかし、彼女の人生がある出来事を機に一変します。

「これまで、なぜ、自分はあんなに何もかもを恐れていたのだろう? 生きていかねばならなかったからだ」(p. 63)

自分の人生は自分で決める、と覚悟した結果、彼女の性格や暮らし方、ひいては回りの人々の目線も180度変わっていくのです。彼女が空想上の青い城を自ら作り出し、とても生き生きとした女性に生まれ変わっていくところが感動的でした。

「赤毛のアン」は子供むけの作品として紹介されることがままありますが、この作品は大人の女性にぜひ読んでほしいし、日本でもっと広まってほしいと思います。

→次に読みたい本を発見!
  ・オー・ヘンリー 『最後の一葉』 (2018/10/21の記事

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.6cm)

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672冊目!


(中島 敦 角川つばさ文庫 2019/03/15)

高校の現代文で初めて「山月記」を読んだとき、独特の漢語や文体をとても難しいと感じました。この角川つばさ文庫版では、小学校高学年向けに漢字や言葉を簡単に直してあります。10年から20年前にこの本があったら、抵抗なく読めたかもしれません。

「李陵」は歴史的な出来事を元にしたお話。古代中国の戦乱や登場人物の名前がたくさん出てきます。たぶん活字だけで原文を読もうとしたら、私なら混乱すると思います。

今は歴史漫画も小学生たちに人気です。漫画やアニメで興味をもった子供たちには、ぜひ古典や名作を文章で読んで味わってもらいたいものです。

→この本や作品について触れている本:
  ・貴志 祐介 『青の炎』 (2021/10/26の記事

(書店で購入・背表紙幅:1.6cm)

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670冊目!

赤毛のアン
モンゴメリ Lucy Maud Montgomery
訳:中村 佐喜子

(角川文庫) KADOKAWA (2012-10-01)
「自分に愛を教えてくれた子供はもういなくなり、それにかわってここにいるのは、丈高い、思慮ありげな額をしたその頭を、誇らかにそらせている、もっともらしい瞳の十五の少女だ」(p.348)

マリラが感じた複雑な気持ちに、私も大きくうなずきました。

→この作品について触れている本:
  ・長山 靖生 『謎解き 少年少女世界の名作』 (2012/05/13の記事

→他の出版社の版:
  ・『赤毛のアン』 新潮文庫版 (2005/08/29の記事

→次に読む本を発見!
  ・モンゴメリ 『青い城』 (2020/06/21の記事

(古本屋で購入・背表紙幅:1.5cm)

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669冊目!

ロウソクの科学 (角川文庫)

ファラデー  Michael Faraday
訳:三石 巖

(角川文庫) KADOKAWA (2012-05-27)
(原題:The Chemical History of a Candle)

数年前から、「ノーベル賞受賞者が薦める本」として話題です。ニュースや新聞で取り上げられるたびに本屋で品切れになるので、先日思い切って衝動買いしました。

仕事で小中学生に理科を教える機会がありますが、日常生活でロウソクを使ったことがある子供は皆無です。(誕生日ケーキのロウソクは細いしすぐに吹き消してしまうので記憶に残りにくいらしい。稀に「仏壇にある」という子もいるけど、よくよく話を聞くと電池式のロウソク型ランプだったりする)

昔の人にとっては、ロウソクは日々の生活に必須の道具だったと思います。でも現代なら、「君が手にしているスマホの中に、科学技術のタネがいっぱいつまっているんだよ」と伝える方がよっぽど子供たちの心に響くのかもしれません。

でも。ロウソクは手作りもできて、目の前で火をつけて観察できます。燃え尽きれば消えてしまうところも、ハイテク機器とは違う訴求性を持っていると言えます。

デジタル機器に囲まれている今だからこそ、アナログなロウソクの光がもたらすものはより重要になるのではないでしょうか。

(書店で購入・背表紙幅:1.6cm)

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