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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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 プロフィール 
HN:
流れ星
性別:
女性
職業:
アルバイト
趣味:
読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

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56冊目!

猫と庄造と二人のおんな 猫と庄造と二人のおんな

谷崎 潤一郎

(新潮文庫) 新潮社 1951-08-25


by G-Tools
2008年、品格を育てる12ヶ月(All About)より、8冊目!
http://allabout.co.jp/gm/gc/208260/8/

仕事もろくにできず、ペットの雌猫と遊んで「いちゃつく」のが唯一の楽しみという男・庄造

彼の前妻で、猫を引き取ることで彼の気をひこうとする女・品子

現在の妻で、猫に嫉妬し追い出そうとする女・福子

三人の人間の思惑を知ってか知らずか、人間の家どころかこの物語をもするりと自由に出入りする猫のリリー

タイトル通り、「猫と庄造と二人の女」が織りなす物語。特に三人の人間の心理描写が、ノリのいい関西弁と共に代わる代わる展開される。

「品子にも、福子にも、母親にも分って貰えない淋しい気持ちを、あの哀愁に充ちたリリーの眼だけがほんとうに見抜いて、慰めてくれるように思い、又あの猫が心の奥に持っていながら、人間に向って云い現わす術を知らない畜生の悲しみと云うようなものを、自分だけは読み取ることが出来る気がしていた」(p. 108)

庄造はイマイチ男らしさや風格に欠ける人物。その彼が唯一(人間ではなく)猫に依存している様子は、現代でいう「オタク」や「草食系男子」に通じるものがありそう。

猫が大好きな人がこの作品を読んだら、どんな反応があるのかなぁ。

→著者の他の本:
  ・『痴人の愛』 (2005/01/21の記事
  ・『春琴抄』 (2019/06/08の記事

(書店で購入・背表紙幅:0.7cm)

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