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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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流れ星
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アルバイト
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読書
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文学部在学中に223冊を読破。

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もうすぐ通算650冊に到達予定。
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680冊目!



実在の心臓外科医の半生をまとめたノンフィクション。読みながら、著者の小説に出てくる外科医に似ているところがあるなぁと思いましたが、実際に著者が尊敬する人物の一人だそうです。

筆者が何度も触れている通り、須磨さんは手術の技術が優れているだけでなく、自らの人生の岐路にたったときの決断力でも並の人間とは異なっています。心臓外科を目指したいのに一般的な外科医から働き始めたり、直感で海外行きを決めたり。怖いもの知らずで世界を渡り歩く姿は、「かっこいい」を通り越して「神がかってる」ようにも見えてきます。

本人はそれを自慢する様子がなく、目の前のやるべきことを淡々と、そして黙々とこなしているようです。「プロフェッショナル」な仕事を突き詰めると、表紙の写真のような背中になるのでしょうか。

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.0cm)

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679冊目!


(英題:CASE FILES OF ALL-ROUND APPRAISER Q VOL. 11)

京都を舞台にしたお話。表紙の莉子さんみたいな浴衣、欲しい。

何でも願いがかなう儀式を始めて、5年で世間の注目を集めるようになったお寺。特定の宗派に所属せず、参詣者が突然増えます。

多くの宗教は人々の悩みや苦しみに寄り添い、心を救済することを目的として活動していますが、中には資金目当ての団体が紛れ込んでいることも確かです。かつて日本で社会問題化した某教団だけでなく、教祖や幹部が信者を食い物にしようとしているケースは現代にも存在します。

信仰は目に見えない分、「願いがかなった」「ご利益があった」などのわかりやすい結果が生じれば、人は簡単に信じ込んでしまいます。「コロナウイルスの感染拡大は神による罰だ」「この信仰具を使えば感染しない」などの言説も世界中で飛び交っていて、目にするたびに嫌悪感を抱いているのは私だけでしょうか。

科学で扱える問題と、宗教で扱うべき人の心の問題は異なります。莉子がトリックを見抜いたように、私も科学的に考える視点を常に持ちたいと思います。

→著者の他の作品:
  ・『ミッキーマウスの憂鬱』 (2011/07/04の記事

→「万能鑑定士Q」シリーズ:
  ・ I 力士シール篇・上巻 (2016/04/29の記事
  ・II 力士シール篇・下巻 (2016/05/14の記事
  ・III 音楽プロデューサー詐欺事件 篇 (2018/01/10の記事
  ・IV 映画ポスター連続放火事件 篇 (2018/03/16の記事
  ・V パリ フォアグラ異物混入事件 篇 (2018/09/16の記事
  ・VI 万能贋作士事件 篇 (2019/03/15の記事)
  ・VII ファッション雑誌と逆錬金術 篇 (2019/04/22の記事
  ・VIII 台湾と奇跡の浄水装置 篇 (2019/09/28の記事
  ・IX モナ・リザの贋作 篇 (2019/11/16の記事
  ・X 複製された印鑑 篇 (2020/06/23の記事
  ・XI 京都 願いがかなう寺 篇
  ・XII 大阪 太陽の塔 篇 (2020/09/10の記事

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.1cm)

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678冊目!


(原題:Through the Looking-Glass and What Alice Found There)

子ども向けですが、新訳に興味があったので読んでみました。

他社の訳書では、原文の韻や言葉遊びの逐語訳が徹底されているものの、日本語としては読みにくいことが多かった印象があります。この点、今回の新訳では「子供にもおもしろさをわかりやすく伝える」ことが重視されていて、大人も一緒に読んで楽しめる作品になったと思います。

巻頭には、物語のカギとなるチェスのルールがイラスト付きでついています。複雑なルールは省略し、あらすじに関係した重要なものだけを紹介していて、子供向けには十分です。

→他の出版社による版:
  ・『鏡の国のアリス』 岩波少年文庫版 (2005/10/19の記事

→著者の他の作品:
  ・『不思議の国のアリス』 新潮文庫版 (2005/09/30の記事

(古本屋で購入・背表紙幅:1.6cm)

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677冊目!


(英題:CASE FILES OF ALL-ROUND APPRAISER Q Vol.10)

3年前に莉子が経験した、ある事件。まだ鑑定の仕事を始めたばかりの頃は、吸収した知識をうまく使いこなせず苦労していたことが語られます。

また、莉子が鑑定の店を開いた場所についても、ある事実が明らかに。

小笠原くんがまた出てこないのが個人的には残念でしたが、代わりに莉子のパートナーとして事件解決に協力するオリジナルキャラクターが登場します。

読み始めは番外編扱いかと思ったけど、随所に今後への伏線も仕込まれていて、シリーズをすべて楽しむには必読の巻です。

→著者の他の作品:
  ・『ミッキーマウスの憂鬱』 (2011/07/04の記事

→「万能鑑定士Q」シリーズ:
  ・ I 力士シール篇・上巻 (2016/04/29の記事
  ・II 力士シール篇・下巻 (2016/05/14の記事
  ・III 音楽プロデューサー詐欺事件 篇 (2018/01/10の記事
  ・IV 映画ポスター連続放火事件 篇 (2018/03/16の記事
  ・V パリ フォアグラ異物混入事件 篇 (2018/09/16の記事
  ・VI 万能贋作士事件 篇 (2019/03/15の記事)
  ・VII ファッション雑誌と逆錬金術 篇 (2019/04/22の記事
  ・VIII 台湾と奇跡の浄水装置 篇 (2019/09/28の記事
  ・IX モナ・リザの贋作 篇 (2019/11/16の記事
  ・X 複製された印鑑 篇
  ・XI 京都 願いがかなう寺 篇 (2020/06/30の記事
  ・XII 大阪 太陽の塔 篇 (2020/09/10の記事

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.2cm)

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676冊目!


(L. M. Montgomery 訳:谷口由美子 角川文庫 2009/02/25)
(原題:The Blue Castle)
「発見!角川文庫2011」より

「赤毛のアン」の作者、モンゴメリの作品です。アンシリーズの他の小説はあまり日本で紹介されていないようです。

タイトルの「青い城」は、主人公の女性にとっての理想郷で、架空の自分の居場所の名前です。彼女は現代日本で言うところの「おひとりさま」で、婚期を逃したまま親と実家暮らしを続けています。

母親に何かと小言を言われ続ける彼女は、日々の暮らしの中に楽しみを見出すことができず、自分らしい暮らしや生き方ができないまま、ただ時間が過ぎていくを受け入れざるを得ない毎日を過ごしています。もう十分な大人なのに、母親を含め親戚には子供扱いされてばかりで、家のお荷物になっているストレスも抱えています。

「ヴァランシーは、自分が罪を犯したような、うしろめたい気がしていた。これまで、母親に対して、手紙を秘密にしたことなどない。自分が出すものも、きたものも、すべて母親が一度目を通していたからだ」(p. 57)

手紙一つを受け取って読むのも、何を着るかも親の目を伺わなければならない息苦しさ。前半の親子の距離感はとてもリアルに描かれていて、同じ悩みのあった私は夢中で読みました。

しかし、彼女の人生がある出来事を機に一変します。

「これまで、なぜ、自分はあんなに何もかもを恐れていたのだろう? 生きていかねばならなかったからだ」(p. 63)

自分の人生は自分で決める、と覚悟した結果、彼女の性格や暮らし方、ひいては回りの人々の目線も180度変わっていくのです。彼女が空想上の青い城を自ら作り出し、とても生き生きとした女性に生まれ変わっていくところが感動的でした。

「赤毛のアン」は子供むけの作品として紹介されることがままありますが、この作品は大人の女性にぜひ読んでほしいし、日本でもっと広まってほしいと思います。

→次に読みたい本を発見!
  ・オー・ヘンリー 『最後の一葉』 (2018/10/21の記事

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.6cm)

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675冊目!


1冊目がとても便利だったので、続編も入手。2冊揃えるとかなりの数の単語を網羅できます。

大学でギリシア語とラテン語を学んだとき、周囲に「それが何の役に立つのか」と嘲笑されたこともありましたが、語源を学んだこと自体は間違っていなかったと改めて確信しました。

言葉は人間の思考を形づくり、言葉の変化は思想の歴史を反映します。日本語にはヨーロッパ言語からの外来語もたくさん含まれているので、古典語を学ぶことには意義があると感じます。

(中国語も同様に、日本語との関わりが深く面白さを感じ始めたところです。)

シリーズの他の本:
  ・『英単語の語源図鑑』 (2019/10/15の記事

(書店で購入・背表紙幅:1.9cm)

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