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流れ星による読書日記。大学在学中に200冊を読破。現在のべ900冊目に突入中! 目指すは…1000冊?
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 プロフィール 
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流れ星
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女性
職業:
アルバイト
趣味:
読書
自己紹介:
文学部在学中に223冊を読破。

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「○○冊目!」…在学中
「○○冊目!」…卒業後
もうすぐ通算650冊に到達予定。
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721冊目!



タイトルから勝手に「猫が何を話しているか、人間が学ぶための教科書」だと勘違いしていたのですが、読み進めてみたら「猫が子猫たちのために書いた、人間の家で快適に暮らすための教科書」でした。着想がユニークです。

我が家で元野良猫を飼い始めて1年半。少しずつ飼い主を認識し、要求があれば「にゃー」と鳴き、ペースト状おやつを指から舐めてくれるまでに人間に慣れてきました。

ナデナデしようとすると爪を出してくるけど(怖)

野良生活が長かった(推定5年)ので、まだまだ心理面で距離をつめるには時間がかかりそうです。もうしばらく、3段ケージの中で家猫修行をがんばってもらわねば。

物理的な触れ合いはなかなかできていませんが、猫は猫なりに自分の置かれた状況を把握し、人間をうまく操っているのではないかと感じることはあります。

大好きなおやつは真っ先に完食するのに、お薬入りのごはんにはそっぽを向いてるとか。

基本的にこちらの話には馬耳東風なクールな表情をしているのに、甘えたいときにはとびっきりの高い声で「にゃ~ん」と一発かましてくるとか。(「猫なで声」とはよく言ったものだ)

ケージ前にストーブを置いておけばゴロンと横になってかわいいポーズを披露するのに、暖房がついていない日はベッドから出てこないとか。

何もかも、人間目線で「何がかわいく見えるか」計算しつくされている行動に見えてきます。もしかして、うちの猫もこの本の内容を野良時代に習得していたんだろうか。お母さん猫は優秀な教育者だなぁ・・・と変なところに感心したりするのです。

→この作品について触れていた本:
  ・大島 弓子 『グーグーだって猫である』 (2011/11/18の記事

(古本屋で購入・背表紙幅:1.1cm)

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大学を卒業してから読んだ本の数が、ちょうど720冊になりました。

711冊目から720冊目まで、背表紙幅の合計は13.4cmでした。

ここで、1冊目から720冊目までの背表紙の厚さを全部合計すると986.6cmです。

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720冊目!



「ナツイチ2011」より

大型連休に入り、新年度の慌ただしさから一呼吸おいて過ごしています。この春も、仕事では別れと出会いがあり、精神面では少し息切れし始めていた頃でした。初めてうつ症状が出たきっかけも春だったので、だいぶ軽くなったとはいえ季節の変わり目には体も心も揺れます。

この本は、別れをテーマにした短編集です。どの作品も、結末には好きな人との別れが書かれていて、失恋直後にはあまりおすすめできません。でも、主人公たちはみな絶望や悲しみに打ちひしがれているのではなく、どこか冷めた目で自己を見つめているような文体です。

別れたくない、もっと一緒にいたい。なのに、その気持ちが強く燃え上がる形の愛情やドラマティックな「好き」はこの作品群には登場しません。それどころか、自分は本当に好きだと思っていたのだろうか、と自問していたり、感情を整理しきれず言葉にできなくて戸惑っていたり。もっと複雑な感情が入り混じった「さよなら」ばかりです。

ここからは私の話。

先日、父方の祖母の訃報を受けました。実家と縁を切って10年以上たち、祖母とも15年近く会っていませんでした。弟の話では、認知症が進み施設に入り、ここ数年はずっと寝たきりだったと言います。

知らせを聞いて悲しくなかったといえば嘘になりますが、子供の頃に祖父の葬儀で大泣きしたときほどの強い悲しみはありませんでした。おばあちゃん子だった弟は最後の対面で泣いてしまったそうです。小規模な式だったので、出席もせず香典も出さなかった私は、遠くから追悼の思いを馳せるくらい。

祖母は初孫だからと私をかわいがってくれましたが、期待が強すぎて私自身は閉口していました。

「〇〇さんのお孫さんは中学1年生で留学したのよ。流れ星ちゃんにもできるわよ」と小学校高学年のときに海外留学を勧めてきたかと思えば(←自分の孫の方が上だとマウントをとりたかったらしい)

中学受験に合格すれば「その学校は東京にある□□中の姉妹校だからいい学校よね」
(今の私なら「姉妹校でも別々の学校だから関係ない」と反論します)

外国文学を専攻すると話せば「あなたのひいおじいさんはハワイの日本人学校の校長先生だったのよ。流れ星ちゃんもそのくらい英語をがんばりなさい」。(私はひいおじいさんを知らないし、一緒にしないでほしい)

常にハードルを高いところに掲げていたことばかり、思い出してしまいます。

もうあのプレッシャーからは解放されるという安心感。できれば思い出したくなかった記憶が靄のようにつきまとっている不快感。孫の1人として最後の別れができなかった罪悪感。

祖母を悼むよりも、これほど複雑に絡んだ自分の気持ちを整理するのに精いっぱいでした。

恋の終わりの別れと、死者との永久の別れを同列に並べるには無理があるけれど、この春私が経験した別れを見つめなおすきっかけを作ってくれたことは間違いありません。

→この本にハマったら次はコレ!!
  ・小池 真理子 『午後の音楽』 (2019/01/02の記事

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.0cm)

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719冊目!



仕事の繁忙期と重なってしまい、読み終わるまでのべ4か月かかりました。。。でもおもしろかった。読んでよかったです。

メインテーマの1つは「冤罪であることの証明」。先日、袴田事件でも再審が認められたばかりですが、作中でも警察側が犯人を仕立てあげて事件の筋書きが作られていく様子が描かれていました。

司法や医療の素人には、事件の経過に潜む嘘や矛盾は見抜けません。それどころか、捜査のプロや医療の専門知識を持っている人々でさえ、隠れた事実を見つけ出し、世の中に証明するにはコストも時間も技術も浪費するのだと筆者は暗に指摘しているように思います。

作品内では、3日というタイムリミットが設定されて、ほぼ病院内の設備を使うのみで真犯人が暴かれました。しかし、現実にはこんなに鮮やかに進むことはない気がします。あくまでもフィクションであって、我々読者は実際に冤罪の被害にあった方々にも目を向けなければならないのだと思います。

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.8cm)

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718冊目!

(絶版のため表紙画像なし。徳間文庫)

<西村京太郎作品に挑戦!46冊目>
2023/02/13  テレビ東京
西村京太郎サスペンス 十津川警部の事件簿 殺しのトライアングル」の原作

群馬県内の草津、伊香保、水上の3か所の温泉地で、若い女性が次々に行方不明に。事件性が確認できない、として警察がなかなか動かない中、家族から依頼を受けた私立探偵が捜索に乗り出します

読み始めは、どこから十津川さんが登場するのか予想がつかず、続きの展開がとにかく気になってページをめくっていました。他の十津川警部シリーズにはない、珍しい流れで警部が出てくるので、他の作品も知っている読者には新鮮です。

でも、亀井刑事ファンとしては、なかなかカメさんが登場しないのでやきもきしましたが(笑)

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.4cm)

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717冊目!



<西村京太郎作品に挑戦!45冊目>

日本国内では、広域強盗事件の報道が日々続いています。闇バイトとして実行役をSNSなどで募集し、現場には直接赴くことなく指示を出していたと思われる黒幕。ドラマや小説のような犯罪が実際に行われていたことになります。

京太郎さんは昨年亡くなりました。しかしもしご存命だったら、「指示役は外国の収容所にいながらにして複数の強盗事件の指示を出し、殺人まで起こした」と知って何を思ったでしょうか。自分にはとても思いつかないトリックだと笑ったか、それともそんな世の中になった現代を嘆いたか。。。

「殺人を指示した人間は、殺さなくてもいい人間を、殺したのだ。自分の怯えのせいである」(p196)

自分は日本国外にいるから捕まらない、現地からの強制送還もどうせ行われない。だから何をしても刑罰には問われない。犯人(たち)は強がっているようにも見えますが、私には「まじめに働いても稼げない」「逮捕されたくない」という心の弱みの裏返しのように思えます。

十津川警部と同じか、もっと高い志を持つ日本の刑事たちが、今まさに事件の全貌を明らかにしようと必死で働いているのでしょう。

→本文中で触れられていた本:
  ・p. 108 芥川 龍之介 「手巾(はんけち)」
    角川文庫版 『羅生門・鼻・芋粥』に収録 (2022/01/29の記事
  →京太郎さんと文体が似ているなぁとおもったら、句点を多用する書き方が同じでした。

(F市図書館で借りて・背表紙幅:1.3cm)

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